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『THE SECOND』が選んだ「3点審査」を徹底分析。ギャロップ、マシンガンズ、囲碁将棋が「284点」で並んだ奇蹟の夜を振り返る

全試合の点数をまとめてみると…

 この「3点審査」は、結果的に「グランプリファイナル」の8組に数々のドラマを生んだ。全試合の点数をまとめてみる。
THE SECOND

内訳を公開することで「惜しかった」「危なかった」ことが如実に分かる「3点審査」。作表/井上マサキ

 トーナメント形式は2組ずつ勝者を決めるため、従来の賞レースで課題だった「トップバッター不利問題」を解決できるのが利点のひとつ。1回戦 第1試合は金属バットが269点、マシンガンズが271点と、いきなりの僅差だった。  1点2点3点の内訳を見ると、2点を付けた人数は同じで、マシンガンズが1人分多く3点を獲得していたことが分かる。あえて内訳を公開することで「惜しかった」「危なかった」ことが如実に分かるのだ。  1回戦第2試合の内訳も面白い。スピードワゴンとの対戦で勝利した三四郎には、82人が3点をつけているが、1点を付けた人が4人もいる。2点と3点に点数が散ったスピードワゴンより、不支持を抱えても多くの3点を獲得した三四郎が勝ち抜けた結果だ。

最高得点の「284点」で並ぶというドラマ

 準決勝第2試合では、囲碁将棋とギャロップが今大会最高得点の「284点」で並ぶというドラマが。ルールでは「3点を付けた人が多いほうが勝ち」となり、ギャロップが勝ち抜けたわけだが、実は準決勝第1試合のマシンガンズも284点を記録している。  最高得点を取った3組のうち、3点が多いのはギャロップ(86人)、マシンガンズ(85人)、囲碁将棋(84人)の順だが、1点が少ないのは囲碁将棋(0人)、マシンガンズ(1人)、ギャロップ(2人)の順。この辺りが1人変わっただけで、囲碁将棋とギャロップの勝敗も、決勝での先攻後攻も違っていた(点数が多いほうが先攻後攻を指定できる)。  1人が3点以上持っていたら、審査する観客が200人いたら、ここまでヒリヒリした結果にはなっていないだろう。
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「1点が0人」だったのは2組しかいない
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ライター。大手SIerにてシステムエンジニアとして勤務後、フリーランスのライターに。理系・エンジニア経験を強みに、企業取材やコーポレート案件など幅広く執筆するかたわら、「路線図マニア」としてメディアにも多数出演。著書に『たのしい路線図』(グラフィック社)、『日本の路線図』(三才ブックス)、『桃太郎のきびだんごは経費で落ちるのか?』(ダイヤモンド社)など。X(Twitter):@inomsk

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