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50歳独身男“メンズエステ副業”の一部始終「開業資金100万円、2年で赤字は600万円に」

マイナーなエリアに出店した理由は?

 ちなみに、なぜ新宿や池袋、六本木みたいな有名エリアではなく、赤塚や大山というマイナーなエリアに出店したのだろうか。そう聞くと、「マイナー志向の趣味があるんですよね」と一言。 「正攻法の勝負をするのではなく、“変化球”で成功したかったんです。結果、儲かっていないので、ぜんぜん成功できてないのですが。自分の中で適当なロジックを立てるけど、なかなかうまくいかない、策に溺れる策士タイプなんです」  お客は、池袋はもちろん、東武東上線沿線からやってくる人が多いという。

女の子にシビアになり切れない

お金

※画像はイメージです

「もうちょっとみんな移動してくれると思ったんです。もちろん池袋はたくさん人が降車するので、そこから来る人は多いですが、風俗歩きみたいな、わざわざ遠方からやってくる人があまりいないです。よっぽど有名店とかサービスが過激でないとわざわざ来てくれないですね」  メンズエステは建前上、性風俗ではなく、エステやマッサージに分類される。そのため営業の許認可は必要ない。また風営法が定める禁止区域・地域で営業したり、ヌキなどの性的なサービスを指示、黙認していなければ摘発されることもない。野中さんのお店では客の側に「女性に触らない」「性的サービスを女性に要求しない」といった誓約書も書かせているという。 「摘発されても名前を変えて再開したり、摘発要員みたいな人を用意したりと、割り切って過激なことをしている店もあるようです。ただ、僕も生活があるので、グレーはいいけど、リスク高すぎることは当然やれません。細かいことを言えば、女の子の給与保証(お客が来ないセラピストの給料を負担する制度)をなくしたり、超歩合制の安いシステムに切り替えて、黒字を確保することもできますが、女の子にシビアになり切れないんです」
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どうやって収支を改善させるか?
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平成生まれのライター、編集者。ファミマ、ワークマンマニア。「日刊SPA!」「bizSPA!フレッシュ」などの媒体で執筆しています

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