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50歳独身男“メンズエステ副業”の一部始終「開業資金100万円、2年で赤字は600万円に」

儲かっていると思いきや…累計赤字は?

 昨年11月には同じく東武東上線沿線の大山(板橋区)に2部屋目をオープン。開業から現在2年近くが経過し、さぞ儲かっているのかと思いきや、なんと累計赤字600万円にものぼる大失敗に陥ってしまっているのだ。 「(黒字化できない)一番のネックは、お客さんが来てくれないことですね。メンズエステって一般的に月の店落ちが80万円だと及第点、120万~150万円だと調子のいい店と言われているのですが、僕の場合、ふた部屋あるのに、調子が悪い月は集客が40人くらいで店落ちが20万円しかないんです。今は1か月に50万円以上の支出があるため、月々20万~30万円の赤字を垂れ流しています。当初600万円近くあった貯金も徐々に目減りしてきています」  実は開業の経緯や収支を雑誌『実話BUNKAタブー』(コアマガジン)に「メンズエステ開業日記」として連載している野中さん。「この連載がなかったら、今以上に数字と向き合えなかったです」と語る。

代行サービスのコストがかさんで赤字

エステ

※画像はイメージです(以下同じ)

「本業のライター仕事もあって、なかなか手が回っていませんが、自分なりに分析した赤字の要因として、部屋が空いている日時を登録しておくと働きたいセラピストとマッチングしてくれるサービスの費用と電話やネット予約の受付代行にかかる経費が大きいですね。そのコストが月20万円くらいかかってます。これは言い訳ですけど、代行にお願いせず受付を自分でやっていればたぶん黒字です。ここまでくると、お金を使って日本経済を回す社会貢献をしているものだと思ってます(笑)」  赤字以外にも頭を抱えていることが多いようで、もっとも大変だった出来事についてはこう振り返る。 「ある時、洗濯乾燥機が故障したんですよね。業者を呼んでもすぐには来れないので、1週間、わざわざルームに行って、客が使ったタオルを全部回収して、近所のコインランドリーで洗っていました。普通に仕事しながら毎日午前3時とかに赤塚に行ってるわけですよ。コインランドリーで洗濯しながら、パソコン作業していると本当に何やってるんだろうって感じます。普通、作業というか仕事ってやると少なからず利益が入ってくるものじゃないですか。でもメンエスは赤字だから作業自体がマイナスの労働なんですよ」
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平成生まれのライター、編集者。ファミマ、ワークマンマニア。「日刊SPA!」「bizSPA!フレッシュ」などの媒体で執筆しています

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