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遠藤憲一と石田ゆり子が語る、50代を過ぎての心境「一番面白い年代」「学ぶのにまだ遅くない」

50代は「一番面白い年代」「学ぶのにまだ遅くない」

THEDAYS――先日、石田さんは自身のInstagramで「50代は1番いろんなことと戦ってる年代」として思いを綴り、それでも「ご機嫌な大人の女でいたい」とコメントして大きな共感を集めています。そんなふうに物事を前向きにとらえられるようになったのは、経験や年齢を重ねてからですか? 石田:わりと、昔からそんな感じではありましたね。年を取ることに抵抗がないというか、もちろん50代になって体力的にきついこともありますが、上の気持ちも下の気持ちもわかる一番面白い年代だなと感じるので、それに気がついたときに気持ちが軽くなりました。 ――遠藤さんはまだ60代に入ったばかりですが、50代を振り返ってみていかがですか? 遠藤:僕の場合は、50代の半ばまでけっこう遊んじゃったんですよね(笑)。仕事も一生懸命しましたが、飲みに行くことも多かったので。ただ、5年前にお酒をやめてから頭のなかがクリアになってきたというか、何かを学ぶことがすごく好きになってきました。なので、この歳になって慌てていろいろと勉強をし始めているところです。といっても、本を読んだり、作品を観たりということですが、いまはそれがすごく楽しくて。人それぞれなので、そういうことに早く気づく人もいれば、僕みたいに遅い人もいると思いますが、僕はみなさんが20代でするようなことをしているところです。

「仕事は誰かが喜んでくれるから続けている」

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「THE DAYS」 ©Netflix

――石田さんはどんな50代にしたいとお考えですか? 石田:私はまだ模索中ですけど、誰かの役に立ちたいなといつも思っています。というのも、もう自分のためだけにはがんばれなくなっているので…。自分1人のためにおいしい料理を作れないように、正直なところ、この仕事も誰かが喜んでくれるから続けられているのだと思います。もっと社会の役に立ちたいので、以前よりも日本の未来について考える時間も増えました。でも、社会に働きかけるという意味では、どんな仕事でも同じなんじゃないかなと感じています。 ――そういう意識が長年にわたっておふたりが活躍し続けている秘訣でもあるのかなと。 遠藤:僕は基本ダメ人間なので、自分を見失わないために努力も大事だと思っています。というか、僕にできることは努力しかありませんから。実際、努力だけはしてきたつもりなので、これからもそこは失わないようにしたいですね。そのうえで、ゆり子さんと同じように社会や自分以外のためにがんばっていきたいなと。自分のためだけとなると行き詰ってしまうので、そういう優しさや大きな心を身に付けていかなきゃいけないなと考えています。 石田:私もそう思います。だから、役者って真面目じゃないとできませんよね? 遠藤:そうそう。一見、ぶっ飛んでいるみたいだけど、ものすごく真面目な仕事だよね。 石田:あとは、結局好きだから続けてこれたのかなと。今の時代、周りの声が届きすぎてしまうようなところはありますが、大切なことは自分にちゃんと軸があること、ですね。
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「いつか海外の作品に出られることがあれば」
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映画宣伝マンを経てライターに転向し、海外ニュースや映画紹介、インタビューなどを中心に執筆。Twitter(@masamino_19
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【公開情報】
THE DAYS』はNetflixにて世界独占配信中
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