遠藤憲一と石田ゆり子が語る、50代を過ぎての心境「一番面白い年代」「学ぶのにまだ遅くない」
6月1日より配信がスタートし、現在注目を集めているNetflixシリーズ「THE DAYS」。Netflix週間グローバルランキング(非英語シリーズ)では、日本のみならず、アメリカやイギリスをはじめとする77の国と地域でトップ10入りを果たすほど大きな反響を呼んでいる。
2011年3月11日に発生した巨大地震によって日本は国家存亡の危機に瀕していたが、本作では福島第一原発で一体何が起こっていたのかを異なる3つの視点によってあぶり出していく。物語は役所広司演じる福島第一原発所長を中心に進んでいくが、行方不明となる若手運転員の両親役を務めたのは遠藤憲一と石田ゆり子。今回は、本作へ込めた思いや50代を過ぎてからの心境、そして今後挑戦したいことなどについて語ってもらった。
――まずは福島第一原発事故を題材に描いた作品がいま世界に配信される意味について、どのようにお感じになっていますか?
遠藤憲一(以下、遠藤):事故でも災害でも戦争でも、表に出てくるのは被害に遭った方の人数だけですが、ここでも描かれているように、本当はその人数以上に悲しんでいる家族の存在がいるんですよね。誰もがそういう目線を持てるようになれば、争いごとや災害が起きたときに、何ができるのかというところまで思いが至るようになるのではないかと感じています。
石田ゆり子(以下、石田):あのときに何があったのかというのをこんなにもリアルに描いたドラマを世界に向けて発信するというのは、とても意義のあることだと思っています。特にNetflixは世界を近く感じられる力を持った媒体なので、そこに自分も参加できる喜びは大きいです。
――しかも、主演の役所さんが世界で注目を集めているタイミングでの配信ということもあり、より幅広い観客へ届いているのではないかなと。同じ俳優であるおふたりから見て、役所さんはどのような存在ですか?
遠藤:今回はいろんなことが徐々に起きていくので、非常に難しい役どころですが、役所さんはそれを緻密に計算されているのでそこに一番感動しました。最初からやりすぎたら持たないけど、主役として全体を引っ張っていく必要もある。そういうところを見事に演じ切っていらっしゃったので、何度か共演させていただいていますが、やっぱり素晴らしい俳優さんだなとつくづく思いました。
石田:作品を観ていて感じたのは、人間臭くて、リーダーシップがあって、優しくて、人としても魅力的な方だということ。劇中では、役所さんが本物の所長なのではないかと思ってしまうほどでした。同じシーンはありませんでしたが、一緒の作品に出演できて幸せでしたし、尊敬する大先輩です。
遠藤:カンヌ国際映画祭でも男優賞を受賞されて、本当ノリノリですよね。でも、それを妻に言ったら「逆にノリノリじゃないときあった?」と返されて、確かにずっとノリノリだなと(笑)。それほどいろんな表現をずっと第一線でされてきた方なので、本当にすごいと思います。
原発事故の作品を世界配信
役所広司さんは「ずっとノリノリ」
【公開情報】
『THE DAYS』はNetflixにて世界独占配信中
『THE DAYS』はNetflixにて世界独占配信中
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