広末涼子の不倫騒動にみる「芸能人の不倫はいつから大罪に?」過去を紐解く
不倫は大罪なのか?時代性を考察
不倫は民法上の不法行為で、パートナーに対する慰謝料支払いの義務を負うが、刑法上の罪となる行為ではない。それでも芸能人の不倫はときに大罪のような扱いを受ける。いつからだろう。 昭和期を振り返ると、芸能人が不倫によって世間から糾弾されることは皆無に等しかった。火野正平(74)は1971年に一般女性と結婚し、2016年に離婚するまで、女優や歌手ら軽く10人以上と不倫したが、マスコミも世間も「プレイボーイ」と見ていた。半ば誉め言葉だ。本人は「11股をかけていた時期もある」と豪語していた。 故・若山富三郎さんは今や死語となった「艶福家」と呼ばれた。1965年、若手女優(当時19)との不倫が理由で元タカラジェンヌの妻(故人)と別れ、その後も女性遍歴を重ねた。既婚女優らとの関係も噂された。しかし、やっぱり全く問題にならなかった。 平成期に入っても似た状況が続いた。1990年、神田正輝(72)の妻だった松田聖子(61)は外国人青年とのデートを写真週刊誌に報じられたが、糾弾する声は上がらなかった。せいぜい関心を集めた程度。聖子が不倫を否定して幕となり、謹慎もしなかった。 翌1991年、当時は独身だった斉藤由貴(56)と既婚者の故・尾崎豊さんとの不倫報道があり、斉籐は会見に臨んだが、やはり謹慎なんてしていない。直後から映画やドラマの仕事をバリバリこなした。
潮目が変わった、石田純一「不倫は文化」
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員
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