<サッカー日本代表>10人相手に圧勝するのは当たり前…「序盤で試合が壊れた」場合のルール改善を願う
2026年に開催されるFIFAワールドカップでベスト8以上の成績を目指すサッカー日本代表は、6月15日にエルサルバドル代表、6月20日にペルー代表と親善試合を行い、いずれも大量得点で勝利を収めた。シーズンを終えたばかりのヨーロッパ組のほとんどが集結して注目を集めた試合は、シーズンで好調をキープしていた攻撃陣が日本代表でもそのポテンシャルを発揮し、エルサルバドル戦では6対0、ペルー戦では4対1と多くのゴールを生み出した結果となった。
森保一監督は試合後のコメントで、最初に勝敗について言及することが多い。勝った試合では、「サポーター、メディアを通して応援してくださった方々に勝利をお届けできて良かったです」。負けた試合では、「勝利をお届けできずに残念です」と、どんな試合でも勝敗にこだわる姿勢を表に向けて発信するようにしている。
その姿勢は当たり前のことで、監督であろうと選手であろうと必ず持っていなければならない。その姿勢や精神は当然に備わっていることを前提に、試合によっては勝敗よりもプライオリティが高いものがあることもある。特に、親善試合ともなれば、どのチームも勝利以外の目的を持っている。
「3月の活動からチームとしていろいろと課題が出たなか、どうやってこの6月に修正してチームとして戦うかということを、選手・スタッフが1人ずつ何ができるのかをしっかり考えてチームとして課題に取り組み、我々がやるべきコンセプトの部分を共有して戦えたことが、修正という部分では良かったかなと思います」
上記はペルー戦後に、6月の2試合を振り返った森保監督のコメントだ。勝利という目的を達成するのはもちろん考えたうえで、チームの課題を修正するという目的に重きを置いていたことがわかる。
カタール大会以後の森保監督は「戦術の使い分け」を目指しており、自分たちがボールを保持して試合の主導権を握った状態での質を高めようと取り組んでいる。それを踏まえて2試合を振り返ると、エルサルバドル戦での日本のボール保持率は54%、ペルー戦では40%となっている。
ペルーは点差ほど実力差はなく、相手ゴールに迫るためにボールをつなぐビルドアップという部分ではややペルーが上回っており、ボール保持率で上回れた内容になった。一方のエルサルバドル戦は、前半3分に相手のセンターバックが退場するというアクシデントがあり、大半を1人多い状態で戦うことになった日本がボール保持率で上回るのは当たり前という状態になってしまった。
「どんな試合でも勝敗にこだわる」森保監督
日本代表における「勝利以外の目的」は?
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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