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パチンコ店の大倒産時代が到来…原因は「規制強化が招いたファン離れ」

デジタル化で更なる負担も…

 実は過去にもパチンコ店の大倒産時代がありました。それが2007年で店舗数は前年比8.0%減少。倒産件数は1989年以降で最多の144件に達しました。  パチンコ店は規制の強化によって、2007年9月までにパチスロ台を4号機から5号機に切り替えなければなりませんでした。このときも、「北斗の拳」や「獣王」などの主力のパチスロ機が姿を消しました。  規制が強化されると、一定のファンが離れることは明らかであり、特に金融機関の人はそのことをよく理解しています。新台の入れ替えという投資が、集客力を失うことに対するものなのであれば、銀行は積極的に貸し付ける理由を失います。中小のパチンコ店を運営する会社は、資金切れで廃業を選択することにもなるでしょう。  2022年からはスマート遊技機と呼ばれる、パチンコ玉やメダルを必要としない、デジタル型の遊技機が登場しました。この台の導入費用は、従来よりも高額になると言われており、パチンコ店は更なる負担を強いられることになります。今後は資金力のある大型店が生き残り、体力を失った中小企業の倒産や廃業が加速する可能性があります。  華やかに見えるパチンコ業界ですが、衰退の一途を辿る斜陽産業でもあります。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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