誰しも一度は悪気なく迷惑な行為をしてしまった、もしくは他人の悪気ない迷惑な行為を受けてしまったことがあるのではないでしょうか。もしあなたがそのような瞬間に遭遇したらどう対処しますか？ 　今回はそんな迷惑行為を機転を利かせた方法で解決したエピソードを紹介します。これからの実生活で役に立つときが来るかもしれません。 　昔ながらの薄焼き卵で包んだオムライスと、銀皿にのったナポリタンが名物の老舗喫茶店「カレン（仮）」を切り盛りする織田さん（仮名・42歳）。地元民によると父親の代から続くカレンを、黒船カフェに負けない地元では誰もが知る店に育て上げたのは、彼による功績が大きかったといいます。 「3年前に父から受け継いだ時は、お客さんも少なく経営もうまくいっていなかったので店をたたむことも考えました」（織田さん） 　しかし、最後の策として今では珍しいアンティーク調の店内を活用し、若者受けするような映えるレトロメニューに挑戦したところ、地元の若者に大受け。穏やかで人懐っこい性格の織田さんが店主であることも相まって、若者だけでなく、懐かしさを求める中高年世代も来店するようになりました。 　そんなカレンに数か月前からモーニング営業時にやってくる中年二人組がいます。「注文はいつも決まって2人ともハニートーストセット。こわもての見た目に反して注文はかわいいですよね」とほほ笑む織田さん。 　服装から察して工事現場監督とか保守点検作業員風な感じがしたそうです。いつも最初はもくもくとモーニングを食べながら新聞を読むだけだったそうですが、その後の雑談タイムの声が尋常じゃないほど大きかったのだとか。 「他のお客さんがいない時ならまだしも、モーニング時には地元の年配のお客様も来てくださるので大きい声を出されるのは……。それに、ゆっくり静かな朝を過ごしたいと言ってきてくださる方も多いんですよ。でも悪気があって大声を出しているわけじゃないので、どうやって注意したらいいものかと困っていました」