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常連客の迷惑行為を止めた42歳店長の“作戦”が斬新だった「悪気があって大声を出しているわけじゃない」

お客の行為にやきもきした結果

 恰幅が良いせいか、その低く太い声は迫力満点で、ワハハと笑う時の声量は店内に響き渡り、それがハッと息をのむほどに大きかったそうです。 「店内で暴れるとかならなともかく、どうしたものかと……。ここで注意して不機嫌になられたり、挙句の果てに、怒鳴られたりしたらどうしようと考えると、なかなか注意することに踏み出せなかったんです」  直接注意することをためらっていると、アルバイトの安田君(仮名・21歳)が視界に入り、ある出来事を思い出したという織田さん。 「3か月ほど前、テーブルマナーの悪いお客さんが来店されたんです。そのお客さんがテーブルに肘をついてくちゃくちゃと音を立てながら食事しているのを、安田君はカウンター越しに嫌そうな顔をしてジーっと見ていました。それからというもの、それまで音を立てながらまかないを食べていた安田君が、お行儀よく食べるようになったことを思い出し、人のふり見て我が振り直せ作戦を実行することに決めました

アイデアで客の迷惑行為を無事解決

喫茶店 そのヒントを元に、さっそく安田君を呼びだした織田さんは、カウンターの外に出て大きな声で会話を始めたそうです。  しばらくして織田さんたちの会話に目をやった2人の客は一瞬黙ってしまい、なおも大声で話し続ける様子を呆然とした様子で眺めていると、保守点検作業員風の男性が、なにやらもう一人の男性の耳元でささやいていたそう。  その後、2人の客はお互いの新聞や週刊誌に目を通したりして静かになったのだとか。直接注意することに悩んだ織田さんの作戦が功を奏したのです
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中年2人組が自分たちの行いを反省
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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