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Z李と草下シンヤが「闇バイト」をめぐって対談。リスクばかりの闇バイトよりも勧めたい“仕事”とは

闇バイトは「弱者からどれだけ巻き上げるかのゲーム」(草下)

草下:ヤクザの衰退で裏社会の秩序が崩壊したことと、テクノロジーの進化で犯罪も使い捨て、トカゲの尻尾切りが横行する人材派遣型社会になっている。これは詐欺のシステムと非常に相性がいい。 Z李:俺が厄介だと思うのは、そういう闇バイトに手を出してしまう人の中に少なくない境界知能の人がいることだな。 草下:リクルーターは、明らかにそこを狙ってますよね……。「弱者からどれだけ巻き上げるかのゲーム」だと言って憚らないですから。

マグロ漁船や海外治験を勧めます

最新[闇バイトのヤバい]手口

ネットで「海外治験」と検索すると、すぐに紹介サイトが見つかる。交通費や宿泊費も出してもらえる

草下:自分にも「死ぬほどカネに困ってるから仕事を紹介してほしい」というDMがよく届くので、マグロ漁船や西成の飯場、多少のリスクを厭わないなら、海外治験を勧めています。  詐欺の受け子、出し子、強盗の手伝いなんかよりも確実です。 Z李:俺も遠洋漁業は積極的に勧めてる。あと、北海道やカンボジアで木こりをやれとも言ってるな。  借金取りや先輩とのしがらみに悩んで「今いる環境から飛べない」と思い詰めてるヤツは多いけど、正直、闇バイトでまとまったカネはつくれないぜ。  それなら遠くに行って気持ちをリセットして汗水たらして働いたほうがいい。地元に帰るころには、筋肉もいい感じについて何も言われなくなるんじゃないか(笑)。  俺も思うところがあって、注意喚起はすべきだなと、『クローズアップ現代』に出たときも言ったの。けど、伝えたいヤツらは『クロ現』見てないんだよな(笑)。 草下:それなんですよ。「テレグラムで闇バイト募集に身分証を送ってしまいました。大丈夫でしょうか?」的な相談もよく来ますが、まだ何もしてないなら、そんなのブッチしていい。  こうした当たり前のことが少しでも広がってほしいです。
最新[闇バイトのヤバい]手口

Z李氏

【Z李氏】 経歴不詳、表と裏の境界線上にいるインフルエンサー。ツイッターのフォロワー数は77万人超。座右の銘は「給我一個機会,譲我再一次証明自己」。著書に『飛鳥クリニックは今日も雨(上)』。9月に待望の下巻が発売予定。
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草下シンヤ氏

【草下シンヤ氏】 彩図社書籍編集長、作家、漫画原作者。『ルポ西成』『地元最高!』など多くの作品を手がける。著書に『裏のハローワーク』、原作に『ハスリンボーイ』など。YouTube『丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー』のプロデューサーでもある。 写真/産経ビジュアル PIXTA 取材・文・撮影/週刊SPA!編集部
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