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韓国には「法を守る=弱い人」といった考えがある?G8加入に固執する理由も

韓国がG8になれないのは日本のせい?

演説の様子 さて、なぜ急にG7の話が出たのかと言いますと。韓国側のメディアの主な反応は、「韓国はG8(一時ロシアがいたポジションに韓国が入る、またはG7加入国を拡大して韓国も入る)になれる」というものでした。  前政権では韓国を「実質的G8」としていましたが、いまの尹錫悦政権では、「心理的G8」と表現しています。結構本気で、韓国の朴振外務大臣が、G7各国大使を集めて、「G8のために」と乾杯したりしました。しかも、まだ韓国がG8になれない理由は、「米国は賛成しているけど、日本が、アジア唯一のG7という自尊心を守るために、韓国の加入に反対しているからだ」というのが定説になっています。  大手新聞『中央日報』を傘下に持つ中央ホールディングスのホン・ソクヒョン会長が、岸田総理と対談して、このことを岸田総理に直接聞いたこともあります(2023年5月11日、関連記事掲載5月15日)。  岸田総理は、それは事実ではないとし、そもそも、G7加入国拡大についての議論そのものが無かった、と答えました。同じく、関連議論が無いというのは、米国側からも確認されているし、実際、広島G7サミットでそのような議論は一切ありませんでした。

韓国のG8加入について多種多様な意見がある

 それでも、ちょうどその頃、日韓首脳会談が開かれ、両国首脳が相互訪問するなど、関係改善ムードになっていました。だから、韓国では「日本ももう反対しないだろうから、韓国のG8加入は可能性が高い」という予測を一斉に出しました。  もちろん、一部、「国際社会への貢献など様々な側面で、まだ韓国はそこまで成長していない」と指摘するメディアもありましたし、「政権の『旗色』によって、民主主義を代表するG7にふさわしくない外交政策を展開することがある」という客観的な分析もありました。  でも、多くのメディアはG8になれる、韓国にはそんな資格があるという内容を競争的に取り上げ、褒め称えました。この「心理的G8」騒ぎはかなり話題になり、尹大統領の支持率にも肯定的に作用しました。
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日本と韓国の報道には大きな溝が…?
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1970年代、韓国生まれ、韓国育ちの生粋の韓国人。歯科医院を休業し、2017年春より日本へ移住。2023年帰化。母から日韓併合時代に学んだ 日本語を教えられ、子供のころから日本の雑誌やアニメで日本語に親しんできた。また、日本の地上波放送のテレビを録画したビデオなどから日本の姿を知り、日本の雑誌や書籍からも、韓国で敵視している日本はどこにも存在しないことを知る。韓国の反日思想への皮肉を綴った「シンシアリーのブログ」は1日10万PV。『韓国人による恥韓論』『韓国人の借金経済』など著書多数

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韓国人として生まれ、日本人として生きる。

新日本人による日韓比較論

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