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『27時間テレビ』で活躍。ピン芸人・ほいけんた(58歳)が語る “カラダぐぅ”初オンエア「誹謗中傷がとんでもなくきた」

西川さんとの初対面は「リハの段階で恐れ入った」

――なるほど(笑)。今振り返って、もっとも印象深かったのはどのシーンですか? ほい:『鬼レンチャン歌謡祭』の西川さんとのコラボですね。河村隆一さんの「Glass」のサビで「この心は」を「心う~」と歌ったときもそうですけど、「HIGH PRESSURE」の「カラダぐぅ」で変なふうにバズったから申し訳ない気持ちでいっぱいだったんです。  でも、いざご本人にお会いしたら「ぜんぜんいいですよ~!」って笑顔で受け入れてくださって。本番前にリハを1回やったんですけど、めちゃめちゃいい声で「カラダぐぅぅぅ~!!」って歌ってくれました。だから、もうリハの段階で恐れ入ったというか。 本当に西川さんに対しては、敬意も含めて大好きになりました。

「カラダぐぅ」は苦肉の策

ほいけんた――今回は、布施明さんの「君は薔薇より美しい」のサビで「変わった」を「くるっくぅ」と歌って爆笑を誘いました。「カラダぐぅ」もそうですが、そもそも高音部分は「う」でないと出にくいんでしょうか? ほい:そうです、「あ」だと声がかすれちゃうんですよ。(サッと付け歯を口に含み)明石家さんまでね、こういう声を出すでしょ?声帯のちょっと高い部分がずーっと炎症を起こしてるんですよ、ええ。だから、そこの部分はもうきれいな音が出づらい。 (元の地声に戻し)そもそも声が低いからキーの低い歌はぜんぜん歌えるんですけど、限界のキーがあって母音が「あ」の部分が僕の限界を超えてたの。裏声でもかすれて「あぁぁ……」になっちゃう。ただ、喉を絞ってハミングみたいにすると「ふぅ~」っていうしっかりした声が出るんですよ。  だから、もうそこは完全に「ふぅ~」に頼ろうと思って。華があったり、ヒット曲があるとか、いろんな方が出演するなかで「ほいけんたが求められてるものって、カラオケがうまいってだけだろうな」っていうのもありましたから。  さんまさんのキャラを使って「音程が合ってればええやろ?」「そういう競技やから」とかやってますけど、あれはプラスアルファ。番組もそれをおもしろおかしく採用するから、ネット上で「さんまさんに謝れ!」みたいに言われちゃうんですけど(苦笑)。 ――「キーを下げるのは卑怯」みたいな雰囲気もありますしね(笑)。 ほい:『鬼レンチャン』の初回はけっこうルールが緩くて、女性の歌をオクターブ下げて歌ったりするのもOKだったんですよ。その後、「原曲キーじゃなきゃダメだ」ってルールになったから、「カラダぐぅ」は苦肉の策というか。  布施さんの「変わった」も「くるっとぅ」ぐらいが限界。でも、ちょっと不安だから、はっきり発音して「くるっくぅ」っていう。「鳩好きなんですか?」とかいろんな質問がきますけど、そんなわけないですから(笑)。
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ガチで賞金とりにいってました
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フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中
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