秋のG1戦線で台風の目に!? 馬券の達人が注目する‟夏の上り馬5頭”
早いもので、夏競馬もいよいよ今週で終了。夏場は有力馬が休養に充てる期間となりますが、一方でこの時期に出走する馬は経験を積んでグンと良くなることも多く、そうした馬を「夏の上がり馬」と競馬ファンの間で呼んでいます。
今回の記事では、筆者が注目する「この夏の上がり馬を5頭」ピックアップしました。ぜひ今後のレースで参考にしていただけると嬉しいです。
まずはやはりこのレースを取り上げないわけにはいきません。昨年の勝ち馬ジャックドールや日本ダービー馬シャフリヤールなど、好メンバーが揃ったスーパーGⅡの札幌記念。このレースを制したのがプログノーシスでした。
元々その素質は高く評価されており、3歳時にはレコード決着の毎日杯を3着に好走。デビュー2戦目でシャフリヤール、グレートマジシャンらに肉薄したレース内容は出色であり、その後も上がり3ハロン32.8秒を記録して差し切った武田尾特別など高い素質を見せていました。
その札幌記念は、道中後方で進めると徐々にポジションを上げていき、4コーナーではすでに2番手に。直線では外に持ち出すと一頭手応えが違い、2着トップナイフに4馬身差を付けました。
これまでは上がりの速い競馬ばかりを経験していましたが、今年の札幌記念は稍重馬場で開催され、かなりタフなレースとなりました。上がりの遅い競馬にも対応できたことは大きな収穫であり、秋のG1戦線で活躍が期待できる存在だと思います。
名牝エアグルーヴにつながる良血馬で、昨秋はセントライト記念で3着に好走。この時の勝ち馬は後の安田記念4着馬ガイアフォースで、2着が菊花賞馬のアスクビクターモア。また、4着には新潟大賞典2着と七夕賞1着のセイウンハーデス、5着には中山記念2着ラーグルフと降した相手も相当の強敵でハイレベル戦でした。
セントライト記念以来の重賞となった今夏の函館記念は、道悪に加えてハイペースのタフなレース。中団で脚を溜めると、勝負所は外から進出し0.4秒差の楽勝で初重賞制覇を成し遂げました。
唯一5着に敗れたのが道悪のスピカSだったため個人的に函館記念は危険な人気馬になると予想していたのですが、これを裏切られる形に。これまで間隔をあけて結果を出しているように、休ませることでドンドン成長しているのが最大の強み。デビュー戦は480kg台だった馬体重も今では500kgまで成長しており、さらなる活躍が期待できそうです。
好メンバーが揃った札幌記念を圧勝「プログノーシス」
素質馬の成長力に期待「ローシャムパーク」
各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
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