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元セクシー女優が「成人向けビデオの“台本の裏側”」を暴露。書く前に“絶対に確認しなければならないこと”

ドラマもの、意外とシナリオがしっかりしている件

たかなし亜妖さん「シナリオなど30分くらいでペペッと完成させているのでは?」なんて言われたら、業界の人間はまず怒るだろう。そもそも、90分から120分尺の映像台本を超短時間で書き終えるなど無理な話だからだ。  いくら成人向けビデオといえど、ドラマはドラマ。キャラクター設定はもちろんのこと、内容は起承転結をきちんと意識しなければ物語が成り立たない。登場人物に関しては映像で見えない部分まで設定を決めることでよりキャラが立体化し、それぞれの個性を出しやすくなる利点もある。  きっとユーザーは「そんなところまでみてねーよ」と言うだろう。たぶん、多くの人が早送りをしているだろうけど、“ドラマ”を名乗るのだからジャンルに恥じないようなモノづくりをしたいと製作サイドはいつも思っている。

シナリオを書く際に大変なこと

 以前、ゲーム会社でシナリオを書いていたものの、生身の人間が演じるとなればまた話は変わってくる。執筆形式も依頼主によって異なるため、最初は書き方を把握するのに必死だった。  もちろん、ただ物語をつらつら書けばいいのではなく、スタジオや女優さんの都合も考慮しなければならない。  例えばハウススタジオを一件借りるなら基本的に外撮りなし、スタジオ移動なし、全てを室内で完結させる内容で書き上げる。シーン数を極力抑えるのも重要で、細かく分けてしまうとカット数が増え、1日のスケジュールが大幅にズレる恐れが出てくるからだ。
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長台詞を入れると書き直しを命じられることも
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元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

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