早期退職の現実。年収800万のデスクワークから、400万の肉体労働に…――続・早期退職のその後トップ5
早期退職やリストラに倒産……40代50代で人生が激変した人がいる。定年前に早期退職を選んだ人たちのその後を取材し、反響の大きかった記事ベスト10を発表したところ、またまた大反響。そこで集計期間を拡大し、さらにトップ5を追加発表する。第5位はこちら!(集計期間は2019年1月~2020年12月まで。初公開2019年9月12日 記事は取材時の状況です)
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常に雇用の危機に瀕している50代。会社に居場所を失えば、どうなるのか? 50代のリアルを追った。
好況とされる現在でも、希望退職・早期退職を募る企業は多い。2019年1-6月、上場企業だけでも17社が募集し、8178人(判明分)が早期退職した(東京商工リサーチ調べ)。これは前年の2倍以上の人数で、大半は40歳以上の中高年が対象だ。
「早期退職に応募せざるを得ない状況となり、退職後は半年間家に引きこもっていました」
そう語るのは大手電機メーカーに32年間勤めた古沢一樹さん(仮名・54歳)だ。技術部をサポートする主任として年収800万円だったのが3年前。今は再就職した自動車メーカーの下請け工場で、年収400万円で働いている。
「リーマン・ショック後に大規模なリストラがあり、そこで肩叩きの対象にならなかったので『逃げ切った!』と思ったんですけどね。第2弾のリストラで『今の部署で、今と同じ仕事はできないよ』と左遷人事をにおわされました。
そこから半年間は、ことあるごとに『いつ早期退職に手を挙げるんだ』という無言のプレッシャーで針のむしろ。次第に追い詰められていきました」
当時、60人いた同期は10人にまで削られていた。自分たちの世代が会社からお荷物扱いされている空気は、痛感している。
結局、「子供もようやく独立し退職金で家のローンを完済すれば、収入が下がってもやっていける。それで、このストレスから解放されるなら」と根負けした古沢さん。だが、その先には過酷な現実が待っていた。
デスクワーク30年から早期退職で現場作業へ
会社からお荷物扱い
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