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高血圧もメタボも、基準が厳しすぎる?健康診断の“本当の見方”を医師に聞く

検査結果は「3年分の数値変化」が重要

 このように実は疑わしい部分も多い基準値。「今年はA判定でよかった」、「血糖値が引っかかってしまった」などと一喜一憂するのは、もはや“数字遊び”でしかない。 「健康診断で重要なのは、毎年の変化です。単年で結果を見て安心したり不安がるのではなく、最低3年間の変化を見てください。もし連続的に悪化していたら、それが本当の要注意。 特に糖尿病のリスクを測る空腹時血糖値とHbA1c(過去3か月の血液中の糖分の状態の指標)には注意が必要です。糖尿病を発症すれば治癒が困難で、全身の合併症で苦しみますが、早めにわかれば少しの糖質制限食で発症を回避できます」(大櫛氏)  決められた基準値を鵜呑みにするのではなく、自分だけの“見る基準”を持つことのほうが重要になるのだ。 【東海大学名誉教授 大櫛陽一氏】 ’04年に全国約70万人の健診結果から日本初の男女別・年齢別基準範囲を発表。著書に『健康診断「本当の基準値」完全版ハンドブック』 [健康診断]の罠【米国内科専門医 山田悠史氏】 ’15年からニューヨークのマウントサイナイ医科大学ベスイスラエル病院に勤務。著書に『健康の大疑問』(マガジンハウス新書)など [健康診断]の罠取材・文・撮影/週刊SPA!編集部 モデル/立岡稔生
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