更新日:2023年09月28日 16:41
スポーツ

日本代表が“いいラグビーができた”のに勝てなかった理由…サモア代表戦で求められる2つのポイント

 ラグビー日本代表は4年に1度のラグビーワールドカップに参加しており、ここまで1勝1敗。予選プールDで5チーム中3位につけている。プールの上位2チームが進める決勝トーナメントへ2大会連続で勝ち上がるべく、残る2試合での必勝を誓う。
ラグビーワールドカップ イングランド戦

「1試合、1試合を大切にしなければならない」と語るベテラン堀江翔太 ©Kaori Matsumoto

イングランド代表に敗北した理由は…

 9月28日(日本時間29日午前4時)にぶつかるサモア代表は現在2位で、10月8日に対戦するアルゼンチン代表は現在4位となっている。日本代表を含めた3チームが2位の座を競っているのだ。  4大会続けて出場している37歳の堀江翔太は、前回の日本大会で初めて8強入りしたチームの背景を踏まえて言う。 「僕らは1試合、1試合を大切にしなければならない状況ですし、1試合、1試合をハングリーに勝っていくようにしなければいけないチーム。次の試合に懸けるようにしたいです」  今大会の初黒星は9月17日。スタッド・ド・ニースでラグビーの発祥国といわれるイングランド代表に12-34で屈した。  戦前に不調が伝えられたイングランド代表を、あらかじめ準備したプランで苦しめた。球を持てば防御網の死角に長短のキックを繰り出し、走者が相手の強力なタックルをあまり食らわないよう工夫。8対8で組み合うスクラムも安定させた。重さのある相手の出方を読みながら、一丸となって対抗した。昨秋に対戦した際は13-52で大敗も、そのスコアを大きく縮められた。それでも勝つに至らなかったのは、好機でのエラーが響いたからだ。

「プレー精度の向上」が課題に

 キックやスクラムにおける作戦が奏功したこともあり、ナンバーエイトの姫野和樹主将は「僕たちの分析通りに試合は進みました。プランを持っていて、それを遂行できたときはいいラグビーができた。プランニングは間違っていなかった」と振り返っている。  その一方で、悔やまれる点は簡潔だったようだ。 「プレーの精度、判断を研ぎ澄ませていかないといけない」
次のページ
サモア代表に勝つためのポイントは?
1
2
3
1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年にラグビーライターとなり「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」「REAL SPORTS」「THE DIGEST」「Yahoo! ニュース」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。ワールドカップ期間中は現地情報をオンラインで届ける「ラグビー反省会特別編」を実施。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など
記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ