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“史上最大級”に期待されるラグビー日本代表。アルゼンチン戦で勝つために守るべき「2つのポイント」

 ラグビー日本代表は2大会連続でワールドカップ決勝トーナメント進出を懸けて、日本時間8日20:00からアルゼンチン代表と対戦する。勝ったチームが決勝トーナメントへ進出できる一大決戦を迎えた日本代表は、勝利を得るためにどうすべきなのだろうか――。
松島幸太朗

松島幸太朗は「個人的にはわくわくしている。早く試合がしたい」と決戦を楽しみにする

『とんぼ』が流れるなか、ウォーミングアップ

 ラグビー日本代表がトゥールーズ市内の拠点で練習しているなか、長渕剛の『とんぼ』が流れていた。主力センターの中村亮土たちのリクエストにより、試合会場のBGMにも用いられている。からっとしたフランスの秋の風と、異質なコラボレーションを実現している。  その曲が流れるなかで、選手たちは芝に尻をつけ、太ももの裏側や背筋を伸ばしてウォーミングアップをする。続いてアップテンポな海外の楽曲に切り替わると、メニューはテニスボールとラグビーボールを一度にパスし続けるアクティビティに転じる。  練習を公開する冒頭15分間には戦術的なメニューはなく、ここから次戦への展望をくみ取ることはほぼ不可能だが、それでも明確にわかることはある。  チームに活気があった。

決戦に向けていい緊張感で準備する日本代表

 さらに、過去3大会で計6トライをマークする松島幸太朗は「皆、あまり緊張せずにやれている」と補足した。 「練習中もミスがあまりないですし、意外と皆、落ち着いてやれているんじゃないかと」  見据えているのは、もちろんプール最終戦だ。対戦するアルゼンチン代表とは勝ち点9で並んでいるが、得失点差によりアルゼンチン代表が上位にあたる。その一戦が、決勝トーナメント進出を決める大一番になるのは間違いない。勝ったほうがイングランド代表とともにプールDから8強入りできる。2大会連続での決勝トーナメント進出が期待される日本代表にあって、司令塔の松田力也は「絶対にプレッシャーはかかってくる」と当日の試合を見据えている。 「そのプレッシャーを全員が受け入れ、楽しんで自分たちにフォーカスしてやる。そのなかでいい判断をして、自分たちのやってきたことを全部出す気持ちでやれば、最後のボールの転がりであったりに繋がると思う」
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アルゼンチンに勝つために必要なポイントは…
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1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年にラグビーライターとなり「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」「REAL SPORTS」「THE DIGEST」「Yahoo! ニュース」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。ワールドカップ期間中は現地情報をオンラインで届ける「ラグビー反省会特別編」を実施。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など
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