ニュース

深夜2時まで診療する“歌舞伎町の住人が駆け込むクリニック”院長を直撃「患者の8割は不法滞在者だった」

「開院当初、8割は不法滞在者だった」

asuka2

歌舞伎町から大久保公園を抜け職安通りに出ると、そこにアスカクリニックが

 当時の不法滞在者の多くは厨房などで深夜まで働いていたため、一般的な病院の診療時間にはとても間に合わない生活サイクルを送っていた。保険証を持っていない人も多く、高額な自費診療が大きなハードルとなり、いよいよ症状がひどくなってから病院にかつぎ込まれる……という悪循環に陥っていたのだという。 「中国人、韓国人、北朝鮮人、コロンビア人、イラン人など、開業当時の患者さんの8割は外国人でしたね。みなさん長く日本で生活しているので、日本語はそれなりに堪能。コミュニケーションに困ることはありませんでしたが、タコ部屋に詰め込まれ、病気になっても病院に行くこともできない悲惨な状態の人がたくさんいました。外国人同士の喧嘩で大怪我をした人がかつぎ込まれることもありましたね。  出稼ぎで日本に働きに来たけれど、当てが外れてどんどん借金まみれになっていく人も少なくはなかった。そんな状況で容体が悪化した人もいるわけで、見捨てるわけにもいきません。なんとかしてあげたいと、『帰国した方が治療上良い』という診断書や意見書を法務省に届け、帰国の算段をつけてあげることもありました。  保険証を持っている人も何人かはいましたが、少数派だったかな。保険証がない人は10割負担ですから、治療後に『お金がない』という人もかなり多かった(苦笑)。そういう人には『今度来たときに払ってくださいね』と、ある程度融通をきかせていたこともあり、患者さんは口コミでどんどん増えていきました」
次のページ
深夜2時まで診療する独特なスタイル
1
2
3
4
飛鳥クリニックは今日も雨(上)

世間を騒がす鬼才が放つ、珠玉のノワール。

おすすめ記事
ハッシュタグ