以前、Mr.Babeの企画で実験してみました。蒸し暑いエレベーターの中にデブモデルさん6人と女性1人に入っていただき、1～2分ほど扉を締めた状態で放置してみたのですが、扉を開けた時の女性の顔は少し不快な表情でした。 　もちろん、モデルさんたちはシャワーを浴びて、汗もかいていない状態でエレベーターに入っていただいたわけなのですが、彼女の感想はこうでした。 「皆さんの圧迫感と熱気で、正直なんとなく“臭い”かもしれないと思ってしまったんです」 　次に、同じメンバーで今度はエレベーター内の空調を涼しくし、彼女が好きな柑橘系フレグランスを微かに振りまいた状態で実験してみたのですが、なんと結果は真逆で“好印象”だったのです。 「大きな男性たちに囲まれてすこし圧迫感はありましたが、とても爽やかな匂いがして皆さんのイメージがすごく良く感じました。なんかもう少しこの空間にいたいと思うほどです」 　これは「匂い」や「外見」は人の印象を大きく左右させる力があるということなのですが、実際に会って近くで話をした時に「かっこ良くても臭い人」と「太っていても良い匂いがする人」では、ぜんぜん印象が違ってきます。 「デブ＝臭い」とイメージしていた女性が、太っている男性と実際に会ってみたときに清潔感があるファッションで良い香りがする（＋相手に気配りをする）ならば、むしろ「ギャップ萌え」で好印象を得られる可能性は十分に考えられるのです。 　たとえば、コワモテの男性が子犬を可愛がっている姿を見て「この人は外見は怖いけど、きっと内面は良い人なんだ」と思わせてしまう状況と近いかもしれません。 　多くの女性が男性に「清潔感」を求めていることは、Mr.Babeに限らず、様々なメディアのアンケート調査の結果からも出ていますので言うまでもないでしょう。女性の「デブ＝臭い」というイメージから一発逆転の「ギャップ萌え」を狙えるチャンス。“太っているから”と言って消極的になる必要はないんです。 ＜文／倉科典仁＞渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』や暴走族雑誌『ティーンズロード』などエッジの効いた若者カルチャーをテーマにした雑誌を多数手掛ける。現在はWebマガジン『Mr.Babe』でデブに特化したファッション＆ライフスタイル情報を発信中。また、デブ限定の会員制オンラインサロン「Mr.Babe BIG MAN’s LABO」、大きいサイズのファッション通販サイト「Mr.Babe STORE」を開設。大きな男たちだけで日本の経済を向上させるべく奮闘中。X（旧Twitter）：@nori09140914