恋愛・結婚

タイ人女性と7年交際した日本人男性、“国際結婚”するまでの苦労「結婚生活での不安は…」

家族との挨拶は…

チェンマイ

タイのチェンマイ

 ハルさんと彼女の両家族には、国際結婚はすぐに認められたのだろうか? 「僕の家族には5年前に彼女と会わせていたし、一緒に食事もしていたので。そもそも姉は最初に出会った時のことを覚えていたので『やはりそうか!』という感じで、『私のおかげだ』なんて言ってます。  向こうへの挨拶ですが、昨年タイに行って父親と会いました。彼女との二人住まいで、母親と兄弟はいません。父親はかなりの親日家で、公務員をしています。本当にいい人で毎晩二人で飲んでいましたよ」  娘の幸せが優先だと思うが、父親は娘が日本に行くことになり、寂しいに違いない。

婚姻届や在留資格の手続きが大変

 外国人と結婚する場合、婚姻届を両方の国に提出しないといけないらしい。最初は日本でハルさんが相手側の書類と戸籍謄本、住民票などを揃えてから一人で区役所に行ったが、書類不備だったようで、二回も差し戻しがあったのち、日本での手続きは終了。  そして今度はタイ側だが、ハルさんはタイに行く必要はなく、彼女に任せたようだ。 「まず、日本の婚姻届を英語とタイ語に翻訳して、東京のタイ大使館に行って、それを認証してもらいます。そして、その認証してもらった書類をタイに送って婚姻手続きをすれば結婚成立です」  手続きがここまで煩雑では大変だったろう……。しかしながら、これで終わりではない。 「ようやく結婚が成立しましたが、さらに厄介なのが、彼女の在留資格の取得です。偽装結婚も多いようなので仕方ないのですが、厳しすぎます……」  どのようなものかというと、SNSやメールなどの二人の今までのやりとりを入管に見せなくてはいけないとか。二人の出会いや交際していた事実を文章で説明し、思い出のツーショット写真なども見せる。年収の証明書も提出するのだが、課税所得は200万円ちょっとでOKのようで、おそらく“偽装結婚”後の生活保護受給などの犯罪を警戒しているのだろう。 「在留資格は1〜2か月程度で審査が下りるので、そこまで辿り着けば、もうやることはないですね」
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年明けから一緒に暮らす予定だが…
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旅行作家、旅行ジャーナリスト。著書の『ブラックロード』シリーズは10冊を数える。近著に『ウクライナに行ってきました ロシア周辺国をめぐる旅』(彩図社)がある。人生哲学「楽しくなければ人生じゃない」

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