更新日:2023年11月17日 19:28
仕事

ガテン系の現場に若き女性の姿。“残土ガール”の正体が意外すぎた

ダンスの本場・アメリカに挑戦

残土ガール Yukaさんは毎年アメリカに渡り、1~3か月の期間でみっちりとレッスンを受けまくる日々を送ってきた。 「裏方の仕事で生活の基盤が整うなかで、やっぱり“表舞台で自分が輝きたい”と思って。アメリカにはエンターテインメントに対してしっかりとお金を払う文化があるので、そこでの挑戦を続けています。  当然、滞在費やレッスン代で合計100万円以上はかかるので、最初はキャバクラやガールズバーで費用を捻出したけど、L.A.(ロサンゼルス)に行った後はダンスの仕事がすごく増えたんです。そのおかげで2回目以降はダンスのギャラだけでも行けるようになりました」  前述のような有名アーティストとの仕事など、大きな案件も舞い込むようになり、ダンスのキャリアも収入も順調にステップアップ。だが、いつしか“迷い”が生じるようにもなったと話す。

エンタメの街・ラスベガスと出合って「もっと楽しく踊りたい」

残土ガール「L.A.には、世界中からトップレベルのダンサーが集まってくるのですが、はじめのうちは無心で頑張ろうと思えていたけど、年齢があがるにつれて焦燥感が募って。去年あたりは、もう諦めようかなってくらいに落ち込みました。踊っていてもぜんぜん楽しくなくて。  “やりたいこと”と“できること”にはギャップがあって、そこを埋められなくてもがいていたんです。“自分”を見失っている状態というか、このままでは未来も開けないなって」
レッドロック

ラスベガスの近くのレッドロックキャニオンにて(提供写真)

 そんなときに彼女の今後を決定づける大きな感情が湧き上がってきた。それは、もっと楽しく踊りたい——。 「ラスベガスのダンスシーンに出合ったんです。L.A.とラスベガスでは、価値観がまったく異なります。L.A.では特にダンスのスキルが求められ、有名アーティストのPVやMV、ライブのバックアップダンサーとして活躍する道がメイン。  一方、ラスベガスはシルク・ドゥ・ソレイユをはじめ、あらゆる場所で日常的にショーが開催されていて、まさに“エンターテインメント”の街。お客さんに楽しんでもらうためにダンサーが必要とされていて、みんな魅せ方が上手い。自分には、こっちが合っていると気づいたんです」  Yukaさんは、そこでようやく自分の方向性や軸になる部分がハッキリ見えたという。
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ガチのエンターテイナー
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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