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コンビニの店内レイアウトに学ぶ“頼み事”のコツ。「面倒くさいから嫌だ」で断られない、たった1つの意識

 皆さん、こんにちは。東京大学経済学部に通いながらWebマーケティング会社を経営する鶴山英樹と申します。
鶴山英樹

現役東大生でWebマーケティング会社を経営する鶴山英樹

 さて、我々が日々生活を送る中で、仕事やプライベートで「人に“頼み事”をしたい(人に行動してもらいたい)場面」は多々あることでしょう。しかしながら、“断られてしまうかもしれない”という不安を常に抱えているはずです。  じつは、そんなときに人に行動してもらう秘訣があるんです。今回は、身近な「コンビニ」の店内レイアウトを例に挙げながら解説していきます。

コンビニの店内レイアウトから学ぶ「頼み事のコツ」

コンビニ

※写真はイメージです。以下同

 コンビニでは、ほとんどの店舗で飲み物が店内の奥に配置されています。  この理由は、コンビニが売上データを分析したところ、あらゆる商品の中で「飲み物が多くの人に買われている」という結果が出ているからと言われています。  つまり、それを奥の方に配置しておくことで、飲み物にたどり着くまでの間に視界に入った商品を“ついでに”買ってもらえる可能性が出てくるわけです。  コンビニからお客さんへの頼み事としては「店内の奥まで行って飲み物以外も視界に入れて欲しい(買ってほしい)」ということになります。  そこでお客さんに提示しているメリットは「店の奥まで行けば、あなたがほしがっている飲み物が手に入る」ですね。逆に言うと「飲み物がほしいな」と思っているものの、他の商品には興味がない人にとっては何の見返りもないにもかかわらず、「なんでわざわざそんなことしなければいけないの?」ですね。飲み物がほしいからといって、なんでもかんでもお願い事が通るわけではありません。 「ちょっと飲み物がほしいな、別になくてもいいけど」程度の気持ちの人の場合、コンビニぐらい小規模な店舗であれば、店の奥まで入って買うこともするでしょうが、これがスーパーぐらい店内が広くなってしまうと「わざわざ店の奥まで行くのは面倒くさい」と思われてしまい、買ってもらえない可能性も出てきてしまいます。

「面倒くさい」という理由で断られてしまうケース

 ここに人に行動してもらうための極意が端的に現れています。それは「相手が求めていることを提示して、その需要の大きさを超えない範囲内でできることをお願いする」ということです。  無条件に「こうしてください」と頼んでも基本的に人は行動してくれません。  そうではなく、相手の求めていることを提示した上で、こちらが行動してもらいたいことをお願いするということです。提示できるものが、相手にとって喉から手が出るほどほしいものであれば、大きな頼み事でも通じます。  たとえば、先ほどの「わざわざスーパーの奥まで行って飲み物を買うほどではない」というパターンで言えば、これが「ちょっと喉が乾いたな」程度ではなく、「喉がカラカラすぎて、今すぐ飲まないと倒れてしまいそうだ」というぐらい飲み物が欲しいという気持ちが大きければ、少しぐらい距離があっても店内の奥まで人は歩いて行くことでしょう。  相手にとって「需要はあるけどそれほどではない」という場合は、こちらが要求しても実際に行動してもらえることは小さくなります。コンビニぐらいならば、なんとか奥まで行ってもらえますが、スーパーならば「面倒くさい」という理由で拒否されてしまいます。
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日常生活で応用する方法
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東京大学経済学部卒業。大学2年時よりWebマーケティング分野でビジネスを開始し、そのまま売上を伸ばして法人化。現在は、主に集客や顧客単価向上などの施策全般を受託する。何より「自由であること」を大切にしており、社員は自分1人のみで、その他の業務は外注。趣味・特技は格闘技、コスプレ、折り紙、ルービックキューブ、ゲームなど。X(旧Twitter):@mr04todai2020、Instagram:@mr04todai2020

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