更新日:2023年12月15日 20:52
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大ヒット「みそきん」を実食。思わず“言葉を失った”理由――2023年大反響トップ10

パッケージにも細やかなこだわりを発見

みそきん

ヒカキンのイラストがぴょっこり見える。この絶妙な位置に細部のこだわりを感じました

味と共にこだわったのが、パッケージだそう。7歳の我が子にみそきんを食べた感想を聞いてみたところ、私が何も言わないのに「パッケージがものすごくいい!」というのが第一声でした。子どもにも理解できてしまう、本能を刺激するようなパッケージ力。 これだけですでにおそるべしなのですが、よく見てみると説明や文字使いのわかりやすさはもちろんのこと、端々にヒカキンのラーメン愛を感じるのです。背面にはヒカキンの下積み時代の写真と商品に対する想いがシンプルに描かれています。そしてもう一つ驚いたのが、フタ面に香味油のパックを貼る位置。ヒカキンのイラストが絶妙な位置に見えるように作られているのです。ちょっとした思いつきや自己満足でコラボ商品を作っていないことが十二分に伝わり、私は言葉を失いました。

味やパッケージ以上に感じさせてくれたこととは?

みそきん

セブンイレブンに行っても完売状態で購入することができません

紹介動画の中でヒカキンが熱く語っていたのは、「みんなを笑顔にするラーメンを作りたかった」という想いです。下積み時代のメンタルを支えてくれたラーメンの偉大さを、多くの人々に伝えようという本気感。それがヒカキンらしいスケールでしっかり表現されていたように感じました。 私は食文化研究家として日々様々な食品を見ていますが、ここまでしっかりと心もお腹もを温めてくれるような、“元気が出る食べ物”はなかなかないと断言できます。みそきんの味、パッケージ、紹介動画の中に、ヒカキンならではの人柄や「人に対するリスペクト」を発見できたことは確かな事実であり、現代において自ら実践しにくい食の神髄「本当においしいものを作るには、時間と愛情が必要だ」ということさえも再確認させてくれたように思います。 なにか弱点を探そうと思いましたが、全くありません。即完売してしまってたくさん食べられなかったことくらいでしょうか。ということで、再販を強く期待しています!! <TEXT/スギアカツキ>
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。世界中の健やかな食文化を追求。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。Twitterは@sugiakatsuki12
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