続いてライブ初披露の「Let you know!」や「Spending」などを歌った際は大人っぽさを感じさせる黒のトップスに、白いミニスカートの衣装を着用。MCで「11年目にして攻めた衣装を着はじめましたね」(山北)「おなかが見えてます」(若井友希)と語る一幕も。
さらに山北が「ニューヨークで爆食いしたぶん、そのあと(ダイエットを)頑張りました」というと、芹澤が「でもハンバーガーとかあんまり食べてなかったやん」と反応。それに対して「よく知ってるじゃん。私の食生活を監視してる(笑)」(山北)「よく見てますねえ」(久保田)とツッコまれたことで、「あっはっは!違いますよ」と恥ずかしがって後ろを向いてしまう芹澤。
ここで客席から「やま×せりー!!」という声が上がり、「やま×せりじゃないぞ、うるさいぞ!」と芹澤が叫んだことで、会場は笑いの渦が起こっていた。
i☆Risにしかできないアイドル像に向かって
その後は山北の「定番曲を歌わないことには、終われないんだわ」という言葉から「ドリームパレード」「幻想曲WONDERLAND」などで畳み掛け、本編は終了。
ツアーTシャツで登場したアンコール明けには、11周年のケーキがステージ上に届けられ、2024年1月に発売予定の新曲「White Lyrical Kingdom」の初披露、同年夏公開予定の劇場版アニメ「i☆Ris the Movie – Full Energy!! -」のティザー映像も同じく初披露された。その映画に使用される観客の声援を収録するべく、パシフィコ横浜に集ったファン全員で声を張り上げるなど、盛りだくさんの内容だった。
最後のMCゾーンでは、それぞれが未来に向けた言葉を語る節目の周年ライブならではの流れに。
久保田「私はアイドルとして大きい夢は特にないんですが、みんなと小さな夢をたくさん叶えていけたらいいな」
若井「来年でほぼみんな30歳になるので……。ここからは大人のi☆Risちゃんとして、まだまだみんなに見せたい景色がたくさんあります」
茜屋「まだまだ体にムチ打って頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします!」
芹澤「i☆Risにしかない距離感、i☆Risにしかできない世界観と、i☆Risにしかできない面白いコールたち…ここでしか体験できない楽しいことをやりつつ、頑張っていきたいと思います」
山北「12年めで来年33歳になりますけど、これからも自分にムチを打って、自分にしかできないアイドル像を貫いて行きたいと思います!」
と、それぞれが活動12年目を見据えた言葉を実直に語った。
このライブのMCでリーダーの山北が「i☆Risは長老の域を超えて『きんさん・ぎんさん』みたいな感じ」と語ったように、オリジナルメンバーが多数残るアイドルグループという点で比肩する例は非常に少ない。
それぞれが個人の活動も充実させつつ、さらなる高みを目指す――。そんな姿に、ファンは付いていかざるをえない、歌も踊りも演出も、ちょうどいい距離感のゆる〜いMCのトークも、圧倒的高クオリティな周年ライブであった。