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シートの広さはJALの圧勝。国際線プレミアムエコノミーの“快適度”を徹底比較

日本でのプレミアムエコノミークラス

ANA

ANA 国際線 ボーイング787-9 プレミアムエコノミークラス(提供/ANA)

日本の国際線では2002年4月2日にANAが成田⇔ロンドン間で最初にPYクラスを導入した。当時のANAはこのサービスに相当力を入れており、9つの新たなサービスを紹介している。1)席数の少ない2-4-2の配列2)シートピッチ拡大3)シート幅拡大4)リクライニング角度拡大5)各席電源の装備6)6.5インチモニターとAVODシステム7)スリッパの用意8)E-Mail可能な環境9)成田空港の専用チェックインカウンターとなる。今では当たり前のサービスも当時は画期的だったようだ。 続くJALは2007年12月1日より同じく東京⇔ロンドン間で導入している。座席にこだわったことから、背もたれ全体が前方にスライドし、後席に干渉しないシェル型シートの「JALスカイシェルシート」で9インチのモニターを付けるなど工夫した。更にはラウンジや手荷物引取りサービスなど充実させていた。

国内線の起源は古い

この両社のサービスの起源は、実は国内線で始まっている。JALに合併する前の日本エアシステムJASが1997年4月にボーイング777を導入した際にレインボークラスを設けたのが始まりだ。追加で1000円を支払い、広い席に座ることができた。手軽に利用できることから爆発的な人気となった。国際線のような呼称にはならなかったが、国内線のビジネスクラスとなるスーパーシートとエコノミーのまさに中間クラスになっていた。
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現在のプレミアムエコノミークラス、航空3社を比較
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航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing

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