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ファンヒーターを“メインの暖房器具”で使うべきではない理由。「電気代で考えると一番もったいない」

ファンヒーターは「局所的に短時間で使う」

ファンヒーター設定温度を上げると電気代は当然高くなるため、快適さとのバランスをどう考えるかだが、追加の暖房器具の導入を検討する際に電気のファンヒーターを選択肢として考える人も多いだろう。 「電気代で考えると、ヒーターで電気を使うのが実は一番もったいないという結果になりやすいんですよね。電気の熱量は1kWh=860キロカロリーで、それ以上にはなりません。コンセントの容量が1200Wなら、電力消費はヘアドライヤーの強と同程度。けっこうな電気を使っているような感覚があるかもしれませんが、1台のドライヤーで部屋が暖まらないというのと一緒です」 限定的な範囲に温風を当てるドライヤーに対して、ファンヒーターは暖房器具としてより広範囲に温風を当てられる形をとっているが、放出される熱自体の総量に大きな差はないという話のようだ。 「ヒートショック予防も兼ねて脱衣所などで短時間の使用は効果的だと思いますが、長時間の使用で部屋全体を暖めるという使い方は避けたほうがいいでしょう。あくまでもファンヒーターは局所暖房。メーカーさんもその辺りは明言していなかったりもしますが、その場を離れるときは電源を切らないと電気代のわりに得られる暖房効果は小さいと言えます

暖冬傾向の今年こそ、こまめなカーテンの開閉を

「部屋全体を温める空調暖房としてヒーターを使うのはあまり効率的でないんですが、コタツのようなかたちで局所的に暖をとる分には非常に合理的とも言えます。その究極の形態のひとつが“着るこたつ”系の暖房器具です。ヒーターを使うなら、とにかくパーソナライズなかたちで暖まるという考え方を基本にしたほうが良いでしょう」 全国的な暖冬傾向にある中でも夜間などはそれなりに冷える日も多い。リビングの大窓などに取り付けたカーテンの開閉をこまめに行い、昼間は積極的に日射を入れて、その熱を効率的に蓄えることができれば、より電気代の節約につながりそうだ。 「家電をスマホから遠隔操作できる『Nature Remo(ネイチャーリモ)』や『Switch Bot Hub(スイッチボットハブ)』など、スマートリモコンの活用を検討してみるのもいいかもしれませんね。最近は非常に細かく設定できるデバイスもあって、『SwitchBot スマートカーテン』などは太陽の光を感知して自動でカーテンの開閉もやってくれる。日が落ちて外の気温が下がってきても、なるべく屋内の熱を外へ逃がさない仕組みをつくれば、省エネ生活につながりやすいでしょう
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「追い焚き」より「高温足し湯」を使え!
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

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