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YouTube総再生回数は30億超。“最もバズる”芸人・ビックスモールン「漫才やコントに憧れはあるけど、僕らには合ってなかった」

漫才師とかコントには憧れがある


——根元は3年前と変わってないよね、ビックスモールンって、なんだろう? 感覚的に誰がブレインになっているんですか?グリさんですか? グリさん:いやいや、僕はついていっているだけです(笑) ゴンちゃん:でも、グリは賢いので、チロと違って(笑) 僕が偉そうに言ったことを、グリは覚えてくれていて、僕が夢だったテレビからオファーがあった時に、これも出るんですか? とブレーキを掛けてくれたりするんですよ。 ——なるほど。世間が思っているよりテレビってやっぱり瞬間風速じゃないですか。変な話、月9のドラマに出たって、NHKの連ドラに出たって、5個前の連ドラの主役言えるかって言われたら、言えない人の方が多いわけですよ。テレビのゴールデンに出たって、ネットで話題になるのってマジで2日ぐらいだもん。 ゴンちゃん:やっぱり昔と感覚が違うんですよね。皆んなが見れるものが民放4局とNHKしかなかった時代は、みんなかぶりつくように見ていましたよね。その時代と同じように戦い方を変えない人って、逆にすごいなと思うんですよね。 ——ストロングスタイルというか、漫才だったりとか、逆に続けられるのはすごいことですよね。やっぱり漫才とかコントとかは言葉の遊びや仕掛けがあるからできることで、3人は音声いらないですもんね。 ゴンちゃん:でもやっぱり、ないものねだりで漫才師とかコントには憧れがあって。日本人って日本語であんなにボケとツッコミというすごい仕組みで、完成されているし面白いなと思うんですけど、僕らには不向きというかあまり合ってなかったので。だからやれることをやっていくってことですかね。

「日本だけを意識しないで、世界を強く意識するというスタンス」

——今って6割ぐらい海外へのアンテナでできている感じなんですか? ゴンちゃん:はい。もっとかもしれない。なので、その動線としてYouTubeとかが海外でも見られているということで生きてくるのかなという感じです。そして、オファーの際に、決定権がある大人が何を見ているかっていうのが何となく分かってきたんです。 ——僕も人のことはいえない部分もあるけど、今の日本って、広告を作る時に結局クライアントとか広告代理店さんは、実際に面白い、面白くないはどうでもいいんですよね……。結局再生数やフォロワー数ばかりを気にしていて。 ゴンちゃん:でもそういう人ばっかりの世界じゃないですか。会社だから失敗できないっていうのもね。 ——でもなんか寂しいんですよね。僕は自分で小さい小屋のライブとか見に行って、自分で面白いと感じた人にオファー出したり今だにしてるもん(笑)。今は企業オファーとかもくるようになってきているんですか? ゴンちゃん:はい。案件とかもきますね。ただ、本決まりすることは少ないですけど、やっぱり案件は多くなりました。そうやって注目していただいて、プレゼンに出していただける感じにはなっているので、何かが決まれば進展がある気がします。 ——国でいうとファン層はどこが多いのですか? ゴンちゃん:YouTubeはインド、インドネシア、フィリピン、タイ、アメリカ、ブラジルですね。 ——なるほど。でも例えば、新しい映画がリメイクされるとか、そういう世界的なニュースの時とかの時期はすごいアンテナを張っている感じですか? ゴンちゃん:そうですね。色々な映画とかで試していて、一度インドの映画で試したことがあるんですけど、やっぱりちょっと難しいのかなっていうのがあって、タイミングとかが全てなので。 ——視聴者の年齢層はどのくらいですか? ゴンちゃん:意外と若いですね。インドネシアもファンが結構いて、インドネシアは国自体が若いので、何か面白いことができそうな感じはしていて、そっち方面の方も進めてはいるんですけどね。 グリさん:結局、世界中でバズっているんで、どこか一個に集中しちゃうと、全体だったのがギュッとしちゃうので大分数字が落ちてしまうんですよね。 ——全く同じネタを何回もやったとしても、全然ヒットしない時と、ドンっと来る時とあるじゃないですか。この理由って何だと思いますか? これは漫才でもコントでもお客様の空気とか繊細な部分もあるのと同じように。 ゴンちゃん:そうですね。やっぱりタイミングだったりすると思うんですけど、コメント数、いいね数、再生維持率が全部良くないと、ドンっといかないので、最後まで見てもらう動画の構成っていうのが大切です。ショートは一個ずつの動画が見られるので毎回ゼロからリセットされるんですよね。なので手が抜けない。 ——線路に乗って、あとは通常運転で〜ができない。ずっと自分で線路も電車も作って走り続けないといけないですもんね。
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「世界の流行りを確実に捉えることの重要性」
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ファミ通 編集者→エイベックス→学校の先生数年→新垣結衣さん他、タレントさんのピアノ&歌講師。番組、CMを作る人。昭和レトロ なガチャ『コスモス』アプリ開発中。レトロゲームの話はお任せあれ。育児奮闘中。X(旧Twitter):@sukesankoba note:SUKESAN

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