日本代表の“明確な弱点”セットプレー「成果が全く見えない」担当コーチの責任が問われる問題
AFCアジアカップでの優勝を目指してカタールの地で戦っているサッカー日本代表は、グループリーグを2勝1敗の成績で終えてグループDで2位となり決勝トーナメントへ進出し、次からは負ければ終わりのノックアウトラウンドに突入。1月31日(日本時間20:30キックオフ)にバーレーン代表との対戦を控えている。
グループリーグでは決して絶好調とはいえない戦いぶりを見せた日本代表には何が足りなかったのだろうか。
グループリーグでの日本代表は3試合を戦い、2勝1敗で8得点5失点という内容だった。これまでの戦いぶりから考えると、3試合で4失点は考えられないほど多い。しかも、そのほとんどが相手のセットプレーから奪われている。ベトナム戦では2失点だったが、コーナーキックとフリーキックからゴールを許している。インドネシア戦はスローインをゴール前まで放り込むロングスローからの失点で、これもセットプレーに含まれる。イラク戦はいずれも流れのなかからゴールを許しているが、1点目の決定機をつくられたクロスボール直前のプレーは相手のスローインとなっており、このときにマークのずれが生じていた。このように、5失点中3〜4失点がセットプレーに起因しており、日本代表が問題を抱えていることは明白なのである。
せっかくなので攻撃におけるセットプレーも振り返ってみたい。日本代表が挙げた8得点のうちセットプレーからの得点は、イラク戦での遠藤航のゴールとインドネシア戦の先制点となる上田綺世のPKでのゴールになる。ベトナム戦の南野拓実による先制点も直接ではないにしろコーナーキックの流れで奪った得点なので、これもセットプレーからのゴールに含めてもいいだろう。
現代サッカーにおいてコーナーキックやフリーキックなどのセットプレーから生まれるゴールは、全得点のうち2〜3割を占めるといわれている。グループリーグでの日本代表は8得点中2〜3点がセットプレーからの得点なので、割合から見ると及第点といえる。
また、セットプレーからの得点は3〜4試合に1得点という割合で生まれるという。その数値は強豪になるほど上がり、3試合で2〜2.5得点を記録するようだ。この数値と比較しても日本代表のセットプレーからの得点はいい数値をたたき出している。
日本の弱点は「セットプレー時の守備」
セットプレーで「得点は入る」
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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