俳優・小野花梨が将来の目標を持たないワケ「小さい満足を抱きしめたい」
昨年、『ハケンアニメ!』で日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞するなど、その演技力と表現力が高く評価されている俳優・小野花梨。反町隆史主演の大学病院を舞台にしたサバイバル医療ミステリードラマ『グレイトギフト』では、検査技師・奈良茉莉役を好演している。
――まずはドラマについての感想を聞かせてください。
毎回いただく脚本を読むのがとても楽しみです。視聴者のみなさんと同じ目線で一話一話、驚きながらお話の行方を追っています。真犯人を考察しながら進ような作品に参加するのはほぼ初めてで、茉莉の無邪気でお茶目な役柄も相まって、演じるのが楽しいです。
――個人的には意外と茉莉が怪しいのでは、と思っているのですが……。
えー! そうですか!? でも、彼女の明るさが逆にそう思わせるかもしれないですね。とにかく怪しい人がいっぱいでてきますし、たくさんの個性的なキャラクターが繰り広げる群像劇なので、そこもぜひ見て欲しいです。
――主演の反町さんをはじめ、そうそうたるメンバーとの共演はいかがですか?
クランクインしてすぐは現場にいる時間が少なくて、毎回、反町さんに挨拶をすることにさえ緊張していました。お会いするたびに反町さんがお持ちのエネルギーに驚きますし、スターの威力に圧倒されます。
――5歳で劇団に入り、8歳でドラマデビュー。実は20年というキャリアということもあり、“演技派”と呼ばれることも多いと思うのですが。
身に余るお言葉で、恐縮です。自分がどんなに望んでも、役をいただけないことには演じられないので、毎回、奇跡のように思っています。
――“元子役”という肩書きについてはいかがでしょう。
1mmも重さを感じたことはないです。というのも、小さい頃に出会った人とかいただいた言葉とか経験が、1つ残らず血肉になっている自覚があって。たくさんの人にお世話になって今、自分がここにいる自負がありますので、子役をやらせていただけた時間は宝物です。
――貴重な経験だったと。
自分のほうが何年も先にこの世界にいるはずなのに、気づいたらみんな大成していって「あれ?」みたいに思うこともありましたけど、その感情すら決して無駄ではなくて、それも子役から仕事をさせてもらったからならではと思うと、ありがたかったです。
――逆に子どもの頃から仕事をしていて良くなかったことはありますか?
この仕事が楽しすぎて、学校があまり楽しく感じられなかったことですね。学校という世界を窮屈に感じてしまって、純粋に楽しめなかったんです。部活にも入りませんでしたし、先輩後輩の関係や交流もまったくといっていいほどなく……。もし俳優という道を選ばなかったらそういう楽しさもあったかなとは思いますが、後悔はありません。
撮影現場で毎回緊張していたコト
毎作品“学び”がある。それがこの世界に居続けている理由
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