恋愛・結婚

法律婚1回、事実婚2回の48歳男性が、“3度目の離婚”をした今思うこと「失敗ではなく経験」

2度目は法律婚、妻には警察を呼ばれる

 宗像氏はその後、大学でジェンダー論を講義する妻と法律婚をする。2回目の結婚を、法律婚にしたのはなぜなのか。 「相手が法律婚を望んだからです。法律婚か事実婚かというのは、相手との関係性の中で決めたらいいと思いました。それに最初の結婚(事実婚)のときに、親権がなくて子どもと引き離されたのは、法律をなめていたからだと思います。彼女とは遠距離・別居婚だったけど、妻は法律で僕を縛ろうとしたんだと思います」  2度目の妻からは、何かもめると、正座をさせられたり、反省文を書かされたりした。1年ほど経った頃、仕事中に電話をしてきて、電話やメールが止まなくなったという。 「妻からの電話に出ないと『無視するのはDV』と警察にまで連絡されました。1年間で気持ちが離れてしまった。離婚まで3年かかっています」  日本は有責主義を取っているので、片方が拒めば、関係が悪くなったからと言って離婚はできない。妻は離婚したがらず、最終的には親や弁護士が入り離婚することができた。

取材先で知り合った女性と事実婚

宗像充

インタビューに応える、宗像氏

 2度も結婚に失敗した宗像氏だが、3度目は、40歳の時に取材先で知り合った女性と事実婚をしている。しかしこれもうまくいかず、離婚してしまうことになる。2度の失敗で懲りなかったのか。 「女好きだからでしょうね。それに結婚自体が悪いものだと思っていなかったです」と、宗像氏本人は語る。  2度目の事実婚も、妻が名家の育ちで、名前を変えたくないという理由で事実婚にした。現在も暮らしている長野県の大鹿村に引っ越し、彼女とともに暮らし始めたのだが、離婚のきっかけは何だったのだろうか。 「離婚のきっかけは新型コロナウィルスでした。僕は毎月、1回目の事実婚の妻との間にできた子に会いに行っていました。東京に行って、コロナウィルスを移さないで欲しいと言われ、村に戻って来たら実家に帰ってしまっていました」  妻は、宗像氏を捨て、実家の意向に従う形で事実婚は解消となった。
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3度の失敗から考える理想の結婚
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立教大学卒経済学部経営学科卒。「あいである広場」の編集長兼ライターとして、主に介護・障害福祉・医療・少数民族など、社会的マイノリティの当事者・支援者の取材記事を執筆。現在、介護・福祉メディアで連載や集英社オンラインに寄稿している。X(旧ツイッター):@Thepowerofdive1

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