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ニセの“ひろゆき投資スクール”で120万円失った49歳女性。クリックしてはいけないSNS広告とは

私の名を騙った投資広告は絶対クリックしないで!

[フェイスブック有名人詐欺]の実態

FB広告をクリックして出てきたニセ荻原氏のLINEグループ

「本当に困っています!」  こう憤るのは、経済ジャーナリストの荻原博子氏だ。荻原氏が詐欺に利用されていることに気づいたのは、昨年6月頃だという。 「私の著書が投資詐欺に利用されていると聞いて驚ました。『投資なんか、おやめなさい』という本を書いているくらいで、投資を否定しているわけですから」  弁護士に相談したものの、対策は思うように進まなかった。さらに、FB広告をクリックすると出てくる、ニセ荻原氏のLINEグループが存在することを知る。 「私はSNSをやっていないのに、FBには100以上の『荻原博子』のアカウントがある。次から次に出現するので、とても潰しきれません。警視庁の方に聞いたら、犯人は組織的に動いているそうです。みなさん、私の広告が出ても絶対にクリックしないでください」

有名人を見て信用してしまう原因は?

 プラットフォーマーは対策に及び腰で、期待できないと言う。 「審査を厳しくすると広告が入らなくなるので、あえて緩くしているそうです。法律で規制するしかないでしょう」  荻原氏は、有名人を見て信用してしまう原因のひとつに、政策が影響しているのではと指摘する。 「いま政府は国を挙げて投資を呼びかけているので、やらなければという強迫観念にかられる人が増えているのではないでしょうか。お金を出してしまうと、投資について了承したことになるので、絶対に出さないと決めておくべき。どうしても気になるのであれば、お金を出す前に消費者センターや警視庁などに相談するべきです」  騙されないためには、リテラシーを高める必要がありそうだ。
[フェイスブック有名人詐欺]の実態

経済ジャーナリスト・荻原博子氏

【荻原博子氏】 経済ジャーナリスト。経済の仕組みを生活に根ざして解説する、家計経済のパイオニア。近著に『知らないと一生バカを見るマイナカードの大問題』 取材・文・撮影/週刊SPA!編集部 写真/Shutterstock.com
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