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知らないと怖すぎる「新NISA」5つの落とし穴とは?短期の売却で“メリットが台無し”に

2.人気ファンドをあれもこれも選んでしまう

投資 新NISAでいざ投資信託を選ぼうとすると、どれを選べばいいのか、迷う人をよく見かけます。迷った挙句、この際だから人気どころのファンドをあれもこれも選んでしまおうと考えて、商品選びの落とし穴に陥る人もいますね。  そうならないために、たとえば、米国株のみに投資するのであれば、米国株式のインデックスファンドだけを選べばOKです。また、米国株と日本株を半分ずつ持って運用したい時は、米国株式のインデックスファンドと日本株のインデックスファンドの2本を選びます。  これなら米国株が不調の時も、日本株が好調であればトータルの下落幅を抑えることが期待できるため、投資する地域に関してリスク分散の効果があると言えるでしょう。  また将来どこが伸びるか分からないと思うなら、全世界株式のインデックスファンドを1本選べばいいでしょう。このように、新NISAで投資する商品を決める際は、まず投資先を整理して、その上でファンドを選ぶという流れを忘れないでください。  また最近では、新NISAに合わせて低コストのファンドが続々と誕生しています。ただ、足元ではインデックスファンドのコストはすでに限界レベルまで下がっているため、わずかなコスト差であれば、特段気にせずに今のファンドの運用を続けていきましょう。

3.長期運用は想像以上に難しい

 新NISAでは、長期運用が重要とよく言われますが、やってみるのは意外と難しいものです。新NISAを始めたものの、暴落に直面したり、急にまとまった現金が必要になってしまったら、すぐに保有商品を売ってしまう人も出てくるでしょう。  ところが短期間で売却すると、非課税期間無期限という新NISAの大きなメリットを活かすことができません。そのため、新NISAの基本的な戦略として、買ったら持ち続ける「バイ&ホールド」を徹底しましょう。長い目で見て右肩上がりが期待できるインデックス投資なら、買った分を放置しておくだけで利益が期待できますからね。  また、新NISAで短期的に売買を繰り返す人もいますが、皆さんは真似しないようにしましょう。これは投資ではなく、いわゆる投機で、ある機会において短い時間で株式をする手法です。  投機自体がダメではありませんが、新NISAでゆっくりだけど着実に資産を増やしていきたいなら、気長に運用を続ける投資をやっていくことが重要だと覚えておきましょう。
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4.損失が出ると逆にデメリットになる
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1989年生まれ。横浜国立大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSでNISAやiDeCoなど資産運用の入門知識を発信。現在はYouTube「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、YouTubeのチャンネル登録者数は70万人を超える。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、自作のイラストを駆使した丁寧な解説が好評を得ている。著書に『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる資産形成1年生』(KADOKAWA)がある

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