知らないと怖すぎる「新NISA」5つの落とし穴とは?短期の売却で“メリットが台無し”に
新NISAがスタートし、日経平均株価が一時4万円を突破するなど、にわかに投資ブームが沸き起こっている。新NISAでは投資で非課税に期間や上限額が拡大し、これまでよりも投資しやすい環境が整っている。しかし、うっかり間違った銘柄に投資してしまうと、長期にわたって損失を被ってしまうのも事実だ。
BANK ACADEMY」を運営、『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』(KADOKAWA)の著者である小林亮平氏が、知らないと怖すぎる、新NISAの5つの落とし穴について紹介する(以下より寄稿)。
新NISAを始めることができて、すっかり安心している方も多いでしょう。ただ、その「落とし穴」を知らなかったばかりに失敗してしまった……という人も今後出てくるはずです。そんな新NISAの落とし穴とは何か、本記事でまとめて5つ紹介しますね。
まず新NISAにおいて最も注意すべき点は、無理な満額投資です。新NISAは非課税枠が年間360万円と拡大したので、できるだけ多くの資金を投資しようと考える人も多いでしょう。
しかし無理に投資額を増やそうとすると、大抵、普段の生活に悪い影響が出て、投資も長続きしません。そうならないためにも、投資は日常の生活に支障がない範囲で行うことが前提で、基本は毎月の手取り収入の5~10%で積立するのがいいですね。
さらに投資額を増やしたい場合には、貯金の中でも投資に回してはいけないお金を知っておきましょう。貯金にも順番があり、まずは収入がなくなった時など、まさかの事態に備えるためのお金を優先して貯めておくのが大事です。
これを生活防衛資金と呼びますが、仮にリストラや長期入院などで収入が激減した時も、貯金がある程度あれば、安心感がずいぶん違うでしょう。仮に会社を辞めて収入がなくなっても、半年程度で再就職を見込めると想定して、生活防衛資金は6カ月分の生活費を目標に貯められるといいですね。
また生活防衛資金の次は、趣味や旅行、車や結婚資金、子どもの教育費など、近い将来、何にまとまったお金を使うかを考えてみましょう。この近い将来使う予定の資金も、投資に回さず貯金で用意しておくのが無難です。
そして、これらを除いたお金が、しばらく使う予定のない余裕資金と呼ばれるものなので、投資に回してもOKです。余裕資金は新NISAで運用して、子どもが生まれた時の養育費や教育費、自分の老後資金などを見据えて準備していくのがいいでしょう。このように貯金は順番で考えるのが大事なので、新NISAで無理に満額投資するために、生活防衛資金などを投資に回すのは絶対やめましょう。
今回は、登録者数70万人を超えるYouTube「
1.無理な満額投資をしてしまう
お金はどのくらい貯めるのが正解?
1989年生まれ。横浜国立大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSでNISAやiDeCoなど資産運用の入門知識を発信。現在はYouTube「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、YouTubeのチャンネル登録者数は70万人を超える。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、自作のイラストを駆使した丁寧な解説が好評を得ている。著書に『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる資産形成1年生』(KADOKAWA)がある
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