仕事

「顔いじったの?」テレワークを利用して韓国で“顔面改造”した男性の悲劇

玉砕しても…あきらめられない想い

 人生初の失恋を味わった吉富さん。ほどなくして、彼の部署はテレワーク体制の業務に移行しました。コロナ禍による導入の好結果が理由だそうです。 「あれから、鏡で自分の顔をよく見るようになりました。たしかに、目は一重だし、眉毛も髪形もダサいし……。Nさんが待ち受けにしていたK-POPアイドルが脳裏から離れません。だから見た目を改造することにしました」  リアルに会えなくなり、彼女への気持ちは募る一方の吉富さん。幸い、リモート会議では顔出しの必要はなく、お互いが書いたソースコードを画面に映すだけなので、周囲に気づかれないよう秘密裏に“イケメン化改造計画”は始まりました。 「最初はいわゆるプチ整形だけにしようと考えていたのですが、どうしても生まれつき不細工だと感じていたこの団子鼻が嫌で、有休を利用して韓国まで出向きました。滞在中、どうしても欠席できない会議があったので、韓国からリモートで参加しました」

リベンジ、そして退職

辞表

※画像はイメージです

 韓国での整形に加え、ヘアスタイルのイメチェンやジム通いなども行い、「見違えるほどカッコよくなった」と語る吉富さんは、リベンジするためにNさんを食事に誘いました。 「久しぶりだったので、Nさんは快くOKしてくれました。場所は、都内のホテルの最上階にあるフレンチです。その日のためにスーツも新調し、先に入店して彼女が来るのを待っていました。少し時間が経ってから、薄暗い店内をエスコートされ、彼女は私の目の前に腰掛けました」  するとNさんは開口一番、「え? 顔いじったの? なんか変。前のほうが吉富くんらしかったよ」とズバリ。 「その後のことは、はっきりと覚えていません。何かを食べて、少しワインを飲んで、ホテルのロビーで『ありがとう。食事に誘ってくれて』と言われ、気づいたら家に帰っていました」  告白どころか、彼女から酷評されてしまった吉富さん。その後は仕事にも手につかず、会社に出向く気力もなく、短い会社員生活にピリオドを打ったそうです。 <TEXT/ベルクちゃん>
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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