一言一句残さず、すべてが私たちからのメッセージ
――大石昌良さんが作曲を務められた「愛 for you!」ですが、メンバー全員で作詞をしたと伺っています。あらためてどんな曲なのか紹介をお願いします。
山北 もう「聞くだけで泣いちゃう!」のひとことに尽きます。最初に曲を聞いたときから、今まで、ずっと。なんといっても、今回はメンバー全員で作詞をしているので、一言一句残さず、すべてが私たちからのメッセージになってます。
今回は先に歌詞を完成させて、曲を作っていただくという珍しいパターンだったんですが、大石昌良さんが素晴らしいメロディーを作ってくださって。明るくポップなのにどこか切なさも感じさせる、“大石節”のある曲です。歌えば歌うほど、どんどん好きになっていってます。
久保田 ひとつの曲として素晴らしいのはもちろんですが、映画のラストにこの曲が流れるんです。
i☆Risちゃんからオタクに向けてのメッセージや自分たちの歴史をまとめた曲として作ってみて、いざ映画を見てみたら、すごくいいところで曲が流れてきた。主題歌だってことは聞いてたけど、映画のどこで流れるかは知らないままに作詞をしていたので、歌詞がすごく心に沁みて、ちょっと泣きそうになりましたね。
久保田未夢
――映画の試写では5人中4人、泣いていたというスタッフの証言もあります。
茜屋 え、私は泣いてないですよ! でも「希望の花を」が流れたところはちょっとうるっときたかな。「歌い続けることはやめない」って歌詞がすごく頭に残りました。
山北 私もBiSHさんのライブ見に行ってたくらい好きなので、松隈ケンタさんに曲を作ってもらえたのはすごく嬉しかった! 松隈さんって聞いた瞬間も泣いて、最近泣いてばっかり(笑)。この両A面、神です。
久保田 ちなみに試写では私も泣いてないよ。泣いちゃうと翌日の撮影に影響が出るかもしれないから、耐えた。
山北 でも心では泣いてたってことでしょ?
久保田 最後に「愛 for you!」が流れた瞬間、ちょっと危なかったかも。明日が仕事じゃなかったら……いや、メンバーがいたから泣かないか。
山北 友希ちゃんはライブでこの曲をやるときのリハでも泣いちゃう(笑)。メンバーから歌詞の候補をもらって、私と友希ちゃんでまとめていったので、特に思い入れが強いんですよね。
レコーディングの順番は私が最後だったんですが、歌割りでどうしても納得いかない部分があって、「すみません……もう一度やり直せないですか……?」とお願いして、撮り直した部分もあるくらい。過去イチ思い入れの強い曲です。
個性が出た歌詞の提出方法
――歌詞について、それぞれどのような形で提出したんですか?
芹澤 私はフレーズをたくさん送りました。正直、どこが採用されたのかぜんぜんわかってないですが、山さんと友希ちゃんいわく、ちょこちょこ使ってもらってるみたいです(笑)。
茜屋 私もフレーズとかおしゃれなワードを送ってみました。完成した詞を読んだとき、すごく素敵で、自分にはできないからすごいと思いましたね。
山北 「色とりどり」とか、ちゃんと使ってますよ。詩人みたいなワードが多くて、作詞したことある人の言葉だなって思った。
久保田 私は作詞に関わるのが初めてだったので、とりあえず締め切りまでに自分のできることをやろうって感じでした。友希ちゃんにどうすればいいのかを聞いたら、「箇条書きや単語だけでいいから、思ってることを素直に書いてみて」と言われて。作詞というより、自分のファンに対する想いをばーっと描いて、私はこう思うって内容を書いてみました。
山北 みゆたんは、ストレートな言葉が良かったですね。「だけど君の自慢のアイドルになっていたい だってさ、私の自慢のオタクになってほしい」とか、ほぼほぼそのまま使ってます。