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法務省の石看板に“赤色のスプレーを噴射した”40代男性。「信じられない動機」が裁判で明らかに

被告人が語った「信じられない動機」

裁判

「法務省」と書かれた石看板には、事件後カバーがかけられた

 事件前日、被告人は法務省の前にある日比谷公園で飲酒するなどして過ごしていた。その時、法務省前の屋外掲示板に貼られている「再犯防止啓発月間」や「人権尊重」を訴えるポスターが目に入ったという。  そのポスターを見て、「なにが再犯防止だ!」、「なにが人権尊重だ!」と腹が立ち、自分で抑えることはできなくなってしまったのだ。

“ドロボー呼ばわり”された過去

 なぜ腹が立ってしまったのか、その要因は被告人の“とある過去”にあったという。被告人は過去に服役経験があり、刑務所や社会復帰後に「ドロボー呼ばわりされた」と感じていたらしい。そしてこのポスターを見て、この経験が脳裏によみがえったというのだ。 「ポスターを見て、強い怒りの感情が出てきました。前の件で、警察署から始まって、拘置所、刑務所、出所後もドロボーといわれ、なんでここまで言われるのかなぁと」(被告人質問から)  怒り心頭の男は、こんなポスターを掲示している法務省にやつあたりしてやろうと思い、その足で銀座の量販店に行き、赤色スプレー缶やエナジードリンクを購入。この時、一度は水性のスプレー缶を手にしたが、油性の方が落ちにくいということから油性スプレーを買ったという。  その後、法務省前に戻り、屋外掲示板にエナジードリンクを投げつけたり、スプレーを噴きかけたりして犯行に及んだ。
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検察官は懲役1年6か月を求刑
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2002年生まれ、都内某私立大に在籍中の現役学生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴にハマり、傍聴歴6年、傍聴総数900件以上。有名事件から万引き事件、民事裁判など幅広く傍聴する雑食系マニア。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行っている。
X(旧ツイッター):@Gakuse_Bocho

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