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1畳半のネカフェで暮らす36歳「ある日会社に借金の取り立てが…」語った“親との確執”と“教育虐待の過去”

新しい「貧困の悪循環」が起こる要因は?

[親ガチャ貧困]の実態株価は史上最高値を更新し、就職戦線は学生優位の「売り手市場」が続く昨今。「新卒初任給引き上げ」報道をどこか羨んで見ている世代も少なくない。 「こうした恩恵を受けるのは一部の優秀な学生だけ。多くの若者の暮らし向きはむしろ悪化しています」 貧困問題に詳しい作家の吉川ばんび氏は語る。 「今や社会保険料、学費、物価、すべてが上がっていて、贅沢をせずとも若者の生活は苦しい。時に『若いんだから働けば』という声が聞かれるが、現状を理解していない発言に思えます」 吉川氏によれば貧困に陥った若者の家庭は、虐待やネグレクト、家族間の対立によるストレスを恒常的に抱える「機能不全家庭」であるケースが多いという。 「貧困を脱出するためには、教育などの『知的資本』、学歴や文化的素養の『文化資本』、社会的交流など『社会資本』が不可欠ですが、機能不全家庭ではこれらの資本を持つ親族がおらず、実質的に貧困から脱するのは不可能と言われている。一度陥ると個人の努力ではどうにもならない『貧困の悪循環』が生まれるのです」 【作家 吉川ばんび氏】 1991年生まれ。貧困や家庭問題などをテーマに取材・論考。著書に『機能不全家庭で死にかけた私が生還するまで』(晶文社)など
[親ガチャ貧困]の実態

作家の吉川ばんび氏

取材・文/週刊SPA!編集部
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