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「死んでくださーい」やす子に暴言で大炎上のフワちゃん、“反射神経の鋭さ”が完全に裏目に

反射神経の鋭さが完全に“裏目”に

 バラエティ番組などでの彼女は、確かにその通りでした。無礼と破天荒のすれすれのところを見極めて格上の芸能人を煽る芸風。その一方、味方にしておいた方がよさそうなタレントには、リラックスした親密さで近寄る。その嗅覚たるや、まさに野生動物。  視聴者は、その判断力、反射神経の鋭さに、フワちゃんの才を見ていたのだと思います。  しかし、魔法は解けてしまいました。その反射神経の鋭さが完全に裏目に出たからです。想像ですが、おそらく普段からフワちゃんはやす子が嫌いだったのでしょう。それは人間的にか、それとも仕事上のライバルだからかはわかりません。いずれにせよ、やす子の投稿に対するフワちゃんには、一文字ずつ全否定するぐらいの怨念めいたものを感じました。  オリンピックというワードに関連した「予選敗退」と、“生きてるだけで優勝”の資格はやす子にはないと宣告する「死んでくださーい」。  やす子の投稿を目にした瞬間にこれをひらめき、アドレナリン全開、脊髄反射の超スピードでスマホに打ち込む姿が浮かんできます。自分が優位に立てると見るやいなや、確実にそのポジションを取る。そのスピード感こそが、テレビで見ているフワちゃんの才能に他ならないからです。

自分の武器が諸刃の剣だとは気付けなかった

 ところが、これが命取りだった。嫌いなやつをおとしめる絶好のチャンスが、実はとんでもない罠だったとは。  今回のフワちゃんを見て、策士策に溺れる、という言葉が浮かびました。あまりにも鼻が利き、空気が読める裏には、決定的な軽薄さがあった。  自分の武器が諸刃の剣だとは気付けなかった。そこにフワちゃんの悲しみがあるのです。 文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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