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おサイフケータイ、急速充電機能は…スマホメーカー社員が「使わないスマホの機能」4選

いまや生活必需品として1人1台所有が当たり前となったスマートフォン。ガラケーから世代交代を果たして以降急速に高性能、多機能化が進み、最近では通話やメールよりもカメラやゲーム、決済機能がより重要視されるようになりました。 一方で、小さな筐体に多くの機能を詰め込んでいるため、予期しないトラブルが発生したり、必ずしも使い勝手がよくない機能もあるようです。 今回はリスクコンサルタントの筆者・井ノ口樹(いのくちたつき)が、スマホメーカーのサポート担当者を取材。自身ではあえて使わないというスマホの機能について語ってもらいました。
おサイフケータイ

画像はイメージです

①おサイフケータイ

スマホをかざすだけで決済したり、クレジットカードと連携してオートチャージ設定も可能な便利な機能です。これを使えることを前提にスマホの機種を選ぶユーザーも多いようです。 ただ、スマホ本体に何らかの不具合が発生したりバッテリーが切れた場合、決済手段として機能しなくなる可能性があります。 突然電源が入らなくなったり、ディスプレイが表示されなくなる端末側の不具合だけでなく、過去にはキャリア回線やサーバー側で不具合が発生する事例もありました。その場合おサイフケータイだけではなく、QRコード決済も影響を受けることになります。 さらに、おサイフケータイ機能にはもう一つの落とし穴があります。買い替えや売却などで端末を手放す際はスマホ本体を初期化することが必須ですが、端末の設定アプリから初期化を行ったとしても、原則的におサイフケータイに搭載されているFeliCaチップは初期化されずデータが残る仕様となっています。 アプリからログアウトさせデータを完全に消去しておく必要がありますが、万一ログインIDやパスワードを忘れてしまった場合、端末を完全に初期化することができなくなり、引き取りを拒否される可能性があります。この場合は専門業者に初期化を依頼する必要が生じます。

「決済手段がスマホだけ」は危険

またタッチ決済アプリを使用した覚えがなくても、家電量販店などのポイントアプリの中にはタッチ決済アプリと自動的に紐づけされる場合があるので、より注意が必要です。 スマホ本体が故障しても残高が消滅することはまずありませんが、当てにしていた決済手段が全く使えなくなる事態に陥ることは何としても避けたいものです。 リスクヘッジの観点から、現金や従来型のICカードなど常に複数の決済手段を用意しておくこと、またログインIDやパスワードをしっかりと控えておくことが大切です。
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4Kディスプレイ&eSIM
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在京テレビ局関連会社、一般企業広報、人材教育コンサル会社を経てネットコンテンツ管理業務に従事。これまで数多くの問題投稿に向き合ってきた経験とメディアやコンサル業界で培った見識を活かし、ネットリテラシー向上を目的とした講演や評論活動を行う。一般社会人や中高生、教育関係者、芸能関係者等に特化した独自の研修プログラムを提供している。温泉ソムリエ、温泉入浴指導員、アンガーマネジメントファシリテーター、国内A級ライセンス資格を所有。
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