恋愛・結婚

ラブホ街のニュース映像に「あ、パパだ」。娘の一言で“凍りついた食卓”のその後

それでも止まらなかったA子への気持ち

大人の恋愛

※写真はイメージです

 幸か不幸か、A子さんと帯同する仕事がますます増えた須藤さん。5歳下のA子さんはサバサバした感じで、妻のにはない、そういった部分が新鮮だったといいます。 「ダメなことだとは分かっているのですが、A子さんへの気持ちが日増しに強くなっていくんです。あれだけ良きパパ、良き夫を自負していたのに、恋心って恐ろしいですね。もう、この頃になると頭の中は彼女のことばかりになって、我慢できなくなり気持ちを打ち明けたんです。バカですよね、私」  ある日、真面目な顔つきで須藤さんから自分への好意を語られたA子さんですが、特にためらうこともなく「私も須藤さんのことを尊敬してるし、大好きですよ」と答えたそうです。 「今から考えたら、特に深い意味はない『大好き』という返事だったのですが、バカな私はそれを真に受け舞い上がってしまいました。調子に乗って、思わず『2人だけで食事をしたい』と誘いました。その3日後の金曜日、予約したフレンチへ一緒に行くことになりました」

「あ、パパだ!」娘の声に凍りついた食卓

 A子さんと食事に行った次の日の土曜日。昼食の後、莉音ちゃんが好きなアニメをリビングで見ていた須藤さん家族。しばらくして番組は終了し、何気なくチャンネルをニュースに変えました。すると――。 「あ、パパだ!」と、驚いたようにテレビ画面に指をさす莉音ちゃん。最初は何を言っているのかよくわからなかった須藤さんですが、画面に映し出されたのは、昨日発生した都内某所のラブホで起きた傷害事件の現場報道でした。 「女性レポーターがマイク片手に現場から取材している映像でした。注視すると、どうやら傷害事件の続報が入ったようでした。レポーターの声をバックに、事件当日の現場映像が繰り返し流れていたのですが、次の瞬間目を疑いました。私とA子さんが映っているんです。しかも手つなぎで」  チャンネルを変えようと、慌ててテレビリモコンを手に取った須藤さんに、沙也加さんが一言「本当、あれパパだね」と言うと、莉音ちゃんも「パパ、あのお姉さんとお友達なの?」と無邪気な質問をする始末に。
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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