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最終ラインが“危機的状況”の日本代表。「インドネシア代表の3バック」を攻略する方法を考える

ピンチをチャンスに変えられるか

 中国戦でも結論は異なるが、同じようなロジックで考えられる。中国は最終ラインに4人を並べる4-4-2のシステムになると予想される。最終ラインに対して前線2人がスライドしながらプレッシングしてくることを考慮すれば、遠藤航や守田英正が最終ラインに下がる必要はない。また、日本は攻撃時に前線を5人にするため、中国の最終ライン4人に対して1人あまる状況を容易につくれる。ボールサイドとは逆サイドの選手がフリーとなっている状況は、前回の対戦時にもよく見られた。そこで素早いサイドチェンジのパスを得意とする田中碧を起用するのも試合を攻勢に運ぶ一手と考えられる。  最終予選に入ってからは、ある程度メンバーを固定して戦術の幅も狭くなっている。言い換えれば相手に読まれている状況なのだが、選手のポテンシャルと質で勝ってきている。今の日本の選手たちは質が高く、相手に対して多くの戦術で対応できるだけの力を持っている。  負傷者の続出を悲観して穴埋め的に選手を代替するのではなく、相手の特徴に対してどう戦うのかを考え、現存の戦力を最大限に発揮する戦術で戦う日本代表が見たい。この2戦はピンチをチャンスに変えて、戦術が生きた試合展開になることを期待したい。 <TEXT/川原宏樹>
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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