更新日:2024年11月20日 17:38
仕事

看護師から“電気工事会社の社長”に転身した女性。力不足を痛感するも「コミュ力活かして」

職人不足の状況を打破するために

建設社長のあやかそれでも、看護師で学んだコミュニケーションスキルのほか、持ち前の明るさとメンタルの強さで乗り越えていったそう。 「私は人とのコミュニケーションが好きなタイプなので、職人さんとの会話や取引先の元請け業者とのやりとりに対する不安はありませんでした。電気工事のこと、社長業のことなど、詳しい人からアドバイスをもらいながら、社長業を全うできるようにがんばりましたね」 会社を成長させていく上で、鍵になるのが“人材採用”だった。電気工事業界はIOT化や5Gの影響で需要(仕事)が多くなっているが、それに対して供給(人手)が足りていない状況になっている。 つまり、職人の確保ができなければ、需要に応えることができずに、会社をスケールさせることが難しいと言えるのだ。 「当社でも、人材確保のために求人広告に100〜200万ほどかけたのですが、職人さんは全く採用できずに悩んでいました。そんな時に、弟から『SNSを採用に使ったらいいよ』と言われ、TikTokに興味を持ちました。 実は弟も介護の会社を経営していて、SNS経由で人材採用に成功しているのを聞いていたんです。『これはやってみるしかない』と思って、2023年のクリスマスからTikTokのショート動画を始めました」

動画の撮影で意外な才能が開花「ほぼアドリブで演技ができる」

@denki.ayaka ぶっちゃけたぞ #電気工事 #電気工事士 #建設 #女社長 #おすすめ ♬ オリジナル楽曲 – 建設社長のあやか
TikTokの撮影は月に一度、12本の動画をまとめ撮りするために時間を設けているとのことだが、基本的な台本やテーマの設定はありつつも、佐藤さん自身はほとんどが“ほぼアドリブ”で臨んでいるという。 「その場のノリというか。『演技力がいいね』とか『キャラ作りがうまい』とよくコメントをもらうのですが、今まで何か芸能活動をしていたとか、特に演技力を付ける特訓とかはしてなくて。自分のSNSアカウントもほとんど更新してませんでした」 彼女の純粋に動画撮影や配信を楽しめる性格が合っていたのかもしれない。 社長として表に立って発信することに全く抵抗感がない一方で、「可愛い子ぶることがすごく苦手なんですよ(笑)。逆にぶっ飛んだ企画の方がやりやすいですね」と話す。 電気工事会社でTikTokに取り組む会社は少なく、「建設社長のあやか」としてコンスタントに動画を投稿していくうちにフォロワーが増えていき、同業や電気工事士に興味のある人の目に留まるようになった。 「職人さんからも現場で『社長の動画見たよ』と声をかけてもらったり、取引先から営業の方にも連絡があったりと、社内の評判も好意的なので、SNSに取り組んでよかったなと思っています」
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SNS経由だからこそ“安易”な応募も。バックれ、ドタキャン…
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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