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「ニセコ駅周辺」に広がっていた“意外な光景”。日本屈指のインバウンド観光地も、実態は「かなり限られた区画だけ」だった

“コピペしたような”一戸建てが並ぶ、異様な街並み

ニセコ

突如現れるモンクレール

また、道路上にはブランドショップなども増えてきて、日本の普通のリゾート地とは異なった景色を見せている。
ニセコ

異世界のようなコンドミニアム

車を進める。そこで気付くのは、まるでコピーアンドペーストしたかのような一戸建ての建築群。どうやらこれらは外国人向けの貸別荘のようであるが、日本の建物とは異なる雰囲気を漂わせており、どこかSFっぽささえある。
ニセコ

ここは日本ではない?

ニセコではこうした集合住宅型の別荘であるコンドミニアムが盛んに作られており、私が現地を見た限りでも多くのコンドミニアムが建設中であった。特にニセコの場合、普段はホテルとして貸し出し、必要に応じて所有者もそこを使う「ホテルコンドミニアム」も盛んで、外国人富裕層からの投資が盛んだという。

「インバウンド観光地」は限られた区画だけ?

ニセコ

土地を売るのも買うのも外国人なのか

また、エリアの各地に英語で書かれた「売地」の看板が目立つのも特徴だろう。北海道だけにエリアの土地は広く、まだまだ開発されていない場所は多い。そして、それらの売買の対象は外国人、というわけだ。 車を走らせながら気付くのは、いわゆるメディアで言われるような「インバウンド観光地」のような場所は、かなり限られた区画だけ、ということ。それ以外は、少し走れば普通の日本の田舎の風景が広がっている。いわば、局所的に「日本でないような場所」が生まれている感じだ。まさに、北海道の中に、テーマパークが突如として出現しているといえるかもしれない。 テーマパークはあるエリアを区切って、そこで別世界を作る。「内」と「外」を強く意識させる場所だ。日本人がここまでニセコに対して興味を持ち、「日本人が相手にされていない」と嘆くのは、ニセコが持つテーマパークっぽさ、にも要因があるのかもしれない。
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日本でもなく、北海道でもない「ニセコ」
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ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)
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