“フライパンに張り付かない”ギョーザの開発秘話…味の素が行った驚きの施策。“上手に焼く方法”も伝授してもらった
今年3月、Xで『なにが「油なしで焼ける!」だよ。ふざけやがって』という、フライパンに皮が張り付いた焼き餃子の画像付きのポストがたちまちバズった。そのポスト自体ではメーカー名が言及されていなかったものの、投稿に反応した別のユーザーがリプ欄を加味して「味の素の餃子に対する国民の信頼感がすごい」とつぶやき、一躍、Xで「味の素の餃子」がトレンド入りした。
さらに、騒動は波及する。冷凍食品の「ギョーザ」を取り扱う味の素冷凍食品株式会社の公式Xアカウント「ギョーザ好き社員【公式】」が反応。同社が取り組む一大プロジェクト「冷凍餃子フライパンチャレンジ」に再び、スポットが当てられた。
1972年の販売開始から50年以上、同社による「ギョーザ」への並々ならぬ情熱とは。商品開発史、家庭でも試したい「ギョーザ」の上手な焼き方などを、同社のマーケティング本部 戦略コミュニケーション部の今村史佳さんに聞いてみた。
――今年3月の『なにが「油なしで焼ける!」だよ。ふざけやがって』のポストをきっかけとした一連の騒動は、把握されていましたか?
今村史佳さん(以下、今村さん):はい。元になったポストに「これ、また味の素?」と、ユーザーの方々が盛り上がっていらっしゃったのも拝見しました。ただ、弊社と言及されていなかったので静観していましたが、別のユーザーさんが「味の素の餃子に対する国民の信頼感がすごい」と反応されていたこともあり、公式からもリアクションをしました。じつは、過去にも似た投稿をきっかけに、製品改良に取り組んだこともあったんです。
――過去の取り組みについて、教えていただきたいです。
今村さん:2023年5月に、Twitter(当時)で「味の素(冷凍食品)の冷凍ギョーザがフライパンに張り付いた」という画像付きのツイートが投稿されました。弊社としては誰でも失敗なく焼ける製品だと自信を持っていましたが、どのようなフライパンだとこんなに張り付くのだろうと疑問に思いました。そして名指しされている以上は「無視できない」と当時のTwitter担当者が上長に相談。投稿された方に「よろしければ、フライパンを見せていただけませんか?」とコメントしました。それが、「冷凍餃子フライパンチャレンジ」プロジェクトの原点です。
――当時、ネットではだいぶ騒がれたそうですね。
今村さん:はい、様々な反応があり「味の素、そこまでやるの!?」と驚く方もいました。きっかけとなったユーザーの方からはフライパンを送っていただけなかったのですが、弊社としては検証の必要性を感じ、研究所にあるフライパンで検証を重ね、「大さじ1杯程度の油を引く」、「弱火で10分蒸し焼きする」のいずれかで張り付きが改善できると確認しました。ただ、弊社にあったフライパンでは、各家庭での状況を完全には再現できません。そこで、2023年6月にSNSや公式サイトで、パッケージ通りの手順で焼いても弊社「ギョーザ」が張り付いた経験があるフライパンを募集しました。

看板製品の「ギョーザ」と派生した「しょうがギョーザ」
ユーザーの投稿をきっかけに企業が動いた

インタビューに応じてくれた味の素冷凍食品株式会社 マーケティング本部 戦略コミュニケーション部の今村史佳さん
「ギョーザ」が張り付いたフライパンを募集
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