常温より安い「ローソンの冷凍おにぎり」を“冷凍だと伏せて”食卓に出してみた。家族の反応は…
冷凍食品がますます盛り上がりを見せています。富士経済の調査によれば、国内における冷凍食品市場は右肩上がり。2025年は1兆3,617億円(4.4%増)にまで成長し、なかでも“簡便性”を訴求した商品の需要がますます増加すると予想されています。
さて、ニーズのど真ん中をいく商品として先日から話題になっているのが、ローソンの冷凍おにぎり。これまで東京都の約400店舗で展開されていたものが、5月13日から茨城県、栃木県、山梨県、千葉県、東京都、神奈川県の約1300店舗に拡大し、関東1700店舗での販売がスタートしています。
えっ、おにぎりまで冷凍しちゃうの? 冷蔵コーナーにおにぎりあるじゃん!……と感じる人も少なくないでしょう。実はローソンだけでなく、消費者にも大きなメリットがあります。それは、常温おにぎりと比べて価格が1~2割安いことと、賞味期限が約1年もあること。さらには物流効率の改善によりCO2排出量削減にも繋がると言います。これだけ聞くと良いことずくめな気がしますが、最も肝心なのは味。果たしてどれほどおいしいのでしょうか?
そこでローソンの冷凍おにぎりを実食し、良点や弱点を探してみることに。さっそく話を進めていきましょう。
まずは4品すべてを記載通りに電子レンジで温めてみました。袋から出してみると、米の粒立ち感、混ぜ込み具材、海苔はしっかり健在。ビジュアル面での劣化は全くありません。
そして一口食べてみて気がついたのは、「海苔がおいしい」ということでした。いつも食べているコンビニおにぎりよりも濃厚で旨味を強く感じるのです。これは科学的に説明がつくポイント。海苔は冷凍することで細胞壁が壊れて柔らかくなり、旨味がアップするのです。
冷凍することで不味くなっている点がないかを探しましたが、正直なところ一切ありませんでした。これは急速凍結技術の進化によって実現していることで、食感や風味は常温おにぎりとほとんど変わらず、むしろ海苔の部分で一歩リードさえしているのではないかと思うほど、期待以上のおいしさを実感したのです。本当においしかった!

5月13日からローソンは冷凍おにぎりの取り扱いを関東1700店舗に拡大した。常温おにぎりと比べて価格が1~2割安いが、果たしてメリットはあるのか?
常温おにぎりと比べて価格が1~2割安い

冷凍おにぎりは4品。(左上から時計回りに)「わかめごはんおにぎり」(税込140円)、「胡麻さけおにぎり」(140円)、「焼さけおにぎり」(279円)、「鶏五目おにぎり」(157円)
冷凍することで味もグレードアップ?

電子レンジで記載通りに温めた状態。ビジュアル面での劣化はなさそうだ。
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食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。世界中の健やかな食文化を追求。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。Twitterは@sugiakatsuki12。
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