「子供がいない=かわいそう」母の言葉にモヤモヤ。人それぞれの事情「会社の先輩たちを見て子供を欲しいと思えない」「“寂しい老後”の方が気がラク」
2023年7月末に未婚のまま出産し、シングルマザーとなった現役グラビアアイドル兼ライターの筆者(吉沢さりぃ)。
先日、自分の誕生日にお金をかき集め、母と息子と旅行に行ってきた。沖縄に行ったのだが生憎の雨続きで、ホテルのプールで遊んだり部屋でまったりすることが多かった。そんな中、テレビをみていた母が、子供を産まなかった著名人に対して「かわいそう」と発言した。
「なんでそう思うの?」と聞くと「え?」とキョトンとしていた。母に悪気はないようだが、子供がいない=かわいそうという考えらしい。それはあまりに「古臭い」と感じた。
今年2月に日本大学の研究班が行った調査で15~39歳の男女約4000人の52%が「子供はおらず育てたくない」と回答したという結果が大きな話題を呼んだ。
現在は少子化などが騒がれているが、筆者が子供を産んで何よりも感じたのは「意外と子供を欲しがる人は少ない」ことだ。
あくまで体感値だが、筆者の周りの独身女性に関しては8割ぐらい「本音としては子供は欲しくない」というタイプだ。今回は、そんな「子供が欲しくない」という2人の女性に詳しい理由を聞いてみた。
1年前に結婚したばかりの瀬野ゆなさん(29歳・仮名)は、「子供を全然欲しいと思えません」と話す。
「子供は嫌いではないのですが、周りの子持ちを見ていると、経済的にも精神的にもあまりにしんどそうで欲しいなんて思えません」
ゆなさん夫婦の世帯年収は約700万円。
「子供1人の衣食住だけなら可能でも、学業面で私立に行かせたり大学とか考えると、東京で700万円だともう満足に子供を育てられないイメージです。妊娠したら私は産休を取るわけだし、必然と収入は減ってしまうので」
また会社の子持ちの先輩たちを見て「ゲンナリすることが多い」ようだ。
「先輩が出産して戻ってきましたが、やっぱり元のポストに戻るのは難しいみたいで。産休・育休は取れますが、やっぱり陰口を叩く人もいる。復職しても、お子さんの都合で早退や欠勤することがあって、そのたびに『すいません、すいません』って頭を下げてて。ちょっと私にはできないなぁって」
そんなゆなさんが結婚に踏み切れたのは「旦那も子供が欲しくなかったから」だという。
「旦那は、馬車馬のように働いているのに結婚してから『経済的余裕がなくなった』と嘆いている同僚や男友達を見て『萎えた』と言っています。子供をのぞまず、夫婦2人で豊かな暮らしがしたいというタイプ。結婚したことも『半同棲だとコスパが悪いから』って感じです(笑)」
出産して感じた「意外と子供を欲しがる人は少ない」

※写真はイメージです。以下同
東京では世帯年収700万だと満足に子育てできない?
1
2
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
記事一覧へ
記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】
この記者は、他にもこんな記事を書いています