田中将大“3ヶ月ぶりの一軍復帰”が「来季契約への正念場」といえる理由。巨人が描く“200勝ビジネス”の裏側
セ・リーグは首位を走る阪神に早々にマジックが点灯し、2年ぶりのリーグ優勝はほぼ確定的。残る5球団を応援するファンの興味はクライマックスシリーズ(CS)争いへと移行しつつある。
阪神を追う巨人は2位につけているとはいえ、46勝48敗3分で借金生活。首位から12ゲーム離れており、目標に掲げていた連覇の夢は遠のくばかりだ。
田中は昨年12月の入団会見で、あと3勝に迫っていた節目の200勝に向けて、「3勝で終わる気持ちはない。チームのために一つでも多くの勝利に貢献したい」と話しており、是が非でも今季中に200勝を飾っておきたいのが本音だったはずだ。
そのためにも久々の復帰戦とはいえ、最低でも試合をつくる投球は披露し、残りの2ヶ月間は一日でも多く一軍で過ごしたいところ。春先のように、早いイニングにKOを食らうようでは、すぐさま再び二軍行きを言い渡されてもおかしくないだろう。
田中といえば、2014年から20年までヤンキースでプレー。21年に古巣の楽天に復帰し、昨季までの4年間で20勝を挙げた。楽天にとっては間違いなく球団屈指の功労者である田中だが、契約交渉で決裂。200勝が目前に迫りながら、古巣を追われる羽目となった。
逆に言えば、楽天は田中に対して復活の可能性を見いだせなかったということ。巨人へ移籍後も、「久保康夫巡回投手コーチの“魔改造”にかかれば、V字回復も可能」という期待の声も上がったが、やはり現実は厳しかった。
しかも巨人が田中と結んだのは1年契約。そのため、もし田中が今季中に200勝を達成してしまうと、ビジネスの面で“戦力外”を言い渡される可能性が高まってしまう。
昨季オフに巨人が田中を獲得したのは、補強という側面もあったが、それと同時に日米通算200勝に向けた盛り上がりに乗じるビジネス面の意味合いも大きかったはずだ。
実際に、今季初登板となった4月の中日戦で移籍後初勝利となる通算198勝目を飾ると、球団はすぐさまステッカーやカードなど次々と“198勝”記念グッズを販売。それらを手にした巨人ファンも少なくないはずだ。
日米通算200勝まで「あと2勝」の田中将大が復帰へ
そんな巨人に明るいニュースが一つ舞い込んだ。5月1日に登板したのを最後に二軍で調整していた田中将大が、7日(木)のヤクルト戦で久々となる一軍復帰を果たすという。 二軍では今季ここまで12試合に先発し、4勝2敗、防御率3.46とまずまずの成績を残している田中。前回登板(7月30日)のイースタン・ヤクルト戦では5回を投げ5安打、1失点、最速147キロのストレートを投げ込むなど、上々の投球を披露していた。 そして、6月から7月にかけて3試合合計で15回13失点という“炎上”続きの時期を乗り越え、ようやく一軍のマウンドに戻ってくる。これには、グリフィンや西舘勇陽といった主力投手の離脱も田中の一軍昇格を後押しした形だ。 前回登板で147キロを計時したように、春先に比べると田中のストレートも徐々に球速を上げている。ただ、数字ほどの球威は感じられないのが現実で、5.60という低い奪三振率が何よりの証拠。 その一方で、コーナーを丁寧に突く制球力は健在だ。5回を2~3失点に抑える投球を継続できれば、あと2勝に迫った日米通算200勝も見えてくる。
巨人入団後に待ち受けていた「厳しい現実」
記録達成後は“お役御免”の可能性も?
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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