更新日:2025年08月20日 16:09
ライフ

「ダウンジャケットは不人気に」「丸井は脱アパレル」…ほとんど知られていない“ファッション業界”3つの激変ポイント

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第545回をよろしくお願いします。
メンズファッションバイヤーのMB

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

 今回は、アパレル業界に20年以上在籍し、販売員からデザイナー、コンサルまで経験した私がこの10年で激変したことを赤裸々に語っていきましょう。

激変①「丸井ブランド壊滅!」

shibuya 90年代~00年あたりはファッション好きが集まる場所であった丸井ビル。ポールスミスやコムデギャルソンなど海外トップブランドから独自の進化を遂げた日本ブランドまで、DCブランドブームを牽引した立役者でした。  当時、人気だったBOYCOTT、abx(アルバタックス)、PPFM(ペイトンプレイスフォーメン)、RUPERT(ビギグループ)、R.NEWBOLD(ポールスミスのカジュアルライン)などはすべて事業閉鎖。現在は影も形もありません。  丸井で人気だったブランドの大半が当時の勢いをすっかりなくしており、影響力は激減しています。今、「おしゃれな人は丸井に行く」ようなファッションのイメージはほぼないはず。丸井はどちらかというとアニメとのコラボイベントなどを中心に、流行発信源や推し活の場として機能しています。

ショッピングモールやセレクトショップに顧客を奪われる

 没落の理由はいくつかありますが……まず挙げられるのが00年代あたりから勢いづいてきたイオンモールの影響。映画館や量販店、スーパーなどあらゆるお店を誘致した家族連れからカップルまでマルチで楽しめる大型ショッピングモールとして機能したイオンモールに、ファッションだけの丸井は太刀打ちできませんでした(背景には2000年に廃止された大規模小売店舗法により規制緩和が進み、イオンモールの爆発的な出店猛勢が実現したのです)。  さらにより世界観を深めたアート的なデザイナーズブランドが90年代後半から続々と日本で立ち上がり「ドメスティックブランドブーム」が到来。マス層までアプローチできるように設計された丸井ブランドよりもさらにディープで本質的な服作りがなされ、服好きガチ勢がセレクトショップへと流れていきました。

ファッション屋から抜けて事業を大成長

 さらにさらに格安ファストファッションの台頭などがあり、回遊客は奪われ、急速に勢いを失っていったのです。しかしながら、丸井に出店していたブランドたちは没落の一途ですが、丸井グループ自体は上手に業態転換し、今も元気に経営されています。  丸井は不動産事業、フィンテック事業を展開強化し、時流に乗りました。元々丸井は日本で初めてクレジットカードを発行した会社であり、その歴史は1960年からあります。後払いサービスやキャッシュレス決済などの開発、さらにスタートアップ企業などへの投資を行うなどもはやファッション屋から抜けて事業を大成長させているのです。10年前とはまるで様相が変わりましたね……。
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私服ですでにセンスを表現できている
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